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4台の仕事用パソコンを使い分ける/SE女子の日常 | ダ・ヴィンチニュース

Riku Nakamura

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 エンジニアの開発部署では、仕事用以外に開発目的として複数のパソコンが与えられるのが一般的です。元エンジニアの漫画家・ぞえさんも、たくさんのパソコンに囲まれて仕事した経験のある一人。今回はそんなSE女子の日常をご紹介します。

 

4台の仕事用パソコンを使い分ける/SE女子の日常

 

 仕事で使うパソコンは何台用意されているでしょうか。多くの会社では1人1台ではないでしょうか。

 私は会社員のころ、4台のパソコンを使い分けていました。

 これは私だけでなく、開発部署の大半が1人3台のパソコンを所有していました。もっと多い人もいました。

 私はMacBookを管理していたので、さらに1台多かったのです。

 4台の内訳は以下の通り。

 ①メインで使うWindowsデスクトップパソコン
 ②サブで使うWindowsノートパソコン
 ③開発で使うLinuxデスクトップパソコン
 ④開発で使うMacBook Pro

 ①のメインで使うWindowsパソコンは、資料作成に使っていました。

 ExcelやWordは資料作成によく使うソフトではありますが、結構動作が重いのです。サイズが大きいファイルを開こうとしたら数秒待たされることもしばしば。

 メインで使うパソコンを開発に使うこともありましたが、開発用のツールを起動させながらExcelで資料作成しようとするとパソコンの動作が更に重くなるので、資料作成専用のパソコンとして使っていました。

 ②のサブで使うノートパソコンは、会議に持っていく用途が主でしたが、メールチェックやチャットツールの確認、タスクシュートを表示するのに使っていました。

 ノートパソコンの小さい画面でガッツリ資料作成するのはつらいけれど、メールやチャット返信には十分です。

 ③のLinuxデスクトップパソコンと、④のMacBook Proは開発用です。これは、iOSアプリはMac OSでないと開発できないためです。

 また、Android OSのビルドは社内ではLinuxでのビルド手順しか確立されておらず、他のOSではできませんでした。これが統合できると1台で済んだのですが、そうもいきませんでした。

 以上のような理由から、プロジェクトによって複数のパソコンを使い分ける必要がありました。

 

4台の仕事用パソコンを使い分ける/SE女子の日常
絵:ぞえ

 

メールやチャットに独自ルールを決めていた

 メールチェックやチャットツールの確認は、基本的にサブのノートパソコンで行なうようにしていました。

 メールやチャットの通知で仕事を邪魔されたくないので、メインで使うパソコンではメールソフトは表示せず、チャットツールもあえてインストールしていませんでした。

 メールやチャットの返信は「この時間に返信する」と決めた時間にしていました。メールやチャットの返信だけで仕事をした気になってしまっては、他の仕事が進みませんからね。

資料作成と開発用パソコンは分けるのが常識

 Windowsパソコン上でLinuxを動かし、開発用パソコンは持たない方法もあるのですが、私がいた会社では開発用パソコンは別に持つのが主流でした。

 Android OSのビルドには時間がかかります。ビルド中はパソコンの動作もかなり重くなります。

 パソコンのスペックにもよりますが、一つのパソコンの中でAndroid OSのビルドをしながらExcelで資料作成をしようものなら、ただの文字入力にもかなり時間がかかります。タイピングしたら数秒待つような状態です。

 これでは仕事になりません。作業効率を考えると、資料作成と開発用パソコンは分けたほうが良いのです。

「何でも屋」にはたくさんのパソコンが必要

 1人パソコン3台〜4台が当たり前、という台数は、システムエンジニアという「何でも屋」だからこその台数だと思います。プログラムも組むし、管理作業や資料作成も行なう。

 マネージャーからプログラマーまで、さまざまなことを担当するからこその台数だったと思います。

 パソコンが何台配布されるかは会社によっても、メイン業務によっても違います。

 私が聞いた話では、マネージャーとしての仕事がメイン業務の会社では、エンジニアでもノートパソコン1台という会社もあるようです。

 マネジメントがメインでも、デスクトップ&ノートパソコンで2台は欲しいなあ…。できれば、メイン業務を進めるパソコンとコミュニケーションを取るパソコンは分けたいです。

 1人パソコン4台は私の前職の話ですが、どの職種でも1人2台あってもいいよなぁ、と思うのです。

ぞえ



著者: ” — ddnavi.com

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仕事のニュース

ジャーナリスト 堀潤(8bitNews代表)/誰も見たことのない世界を見せたいーー”内気な転校生”が「伝える仕事」のプロになるまで

Riku Nakamura

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「伝える仕事」のプロとして、ジャーナリスト、キャスター、映画監督、NPO法人代表などの幅広い顔を持つ堀潤氏。

2020年3月には自身が監督を務めた映画『わたしは分断を許さない』を公開するなど、困難な状況にいる人々の生の声を伝えることに並々ならぬ情熱を注ぐ。

ところが子ども時代は、「レストランで注文できない」ほど、人と話すのが苦手だったという。

内気な少年はなぜ、人とのコミュニケーションが欠かせない「伝える仕事」を選んだのか。そしてNHKアナウンサーを経てジャーナリストの道を歩む今、時には危険な現場に足を運んでまでも、人々の声に耳を傾け続けるのはなぜなのか。堀氏のストーリーを聞いた。

将来の夢はウサギ…? 新しい環境に馴染めない日々

ジャーナリスト堀潤1/職業インタビュー

漫画や似顔絵を描くことで人と打ち解ける方法を徐々に身につけていった小学生時代

「子どもの頃は親の転勤で関西と関東を行ったり来たり。僕は常に転校生でした。学校にはなるべく行きたくなかったですね。家で本を読んだり、窓の外を眺めたりするのが好きな子どもでした」

テレビに映る堀氏は、“コミュニケーションのプロ”そのものだ。司会を務める朝の報道番組では、コメンテーターとのキャッチボールから核心に迫るコメントを引き出し、ジャーナリストとして足を運んだ先では、苦しい状況の中で生きる人々に寄り添い、丁寧に耳を傾ける。

そんな堀氏は、意外にも内気な子ども時代を過ごしたという。

「まず、制服が違うだけで注目の的ですから。言葉も関西と関東で違うので、普通に喋るだけでからかわれるんですよ。大阪から横浜に転校したときなんて、面白いこと言うんじゃないかと期待されて。『なんかギャグ言ってよ〜』と言われたので、『なんでやねん』って返したら、その日から僕のあだ名は『なんでやねん君』(笑)。

辛かったですね。小学生の頃は、将来の夢を『ウサギ』って書いてました。檻の中で過ごす姿に共感したんでしょうね」

関西に行けば「東京人」、東京に行けば「関西人」と言われ、どちらからもなかなか受けれられない。アイデンティティの置き場所が見つからないまま、ひっそりと目立たないように生活していた。

「でも、心の中では仲良くなりたいとか、少しは手柄を立てたい思いもあったんです」。堀氏はそう、当時の胸の内を明かす。

転機となる出会いは、堀氏が中学2年生のとき。担任の若い美術の先生は、何かと堀氏を気にかけてくれた。美術の時間には、授業中に描いた絵を全力で褒めてくれた。部活動では、テニス未経験にもかかわらず堀氏が入ったテニス部の顧問になり、笑われながらも一緒に練習してくれた。そのテニスチームは、横浜市の大会で2位になるほどの成長を遂げた。

堀氏はこの出会いをきっかけに徐々に自信を身につけ、コミュニケーションが全く取れなかった状態から少しずつ変化していった。

人を陥れるのも人だけど、人を支えるのも人

ジャーナリスト堀潤2/職業インタビュー

社会への不信感を高めていった学生時代、特にメディアが人に与える影響を強く意識するようになっていった

堀氏の内面的な成長とは対象的に、バブル崩壊直後の世の中は混沌としていた。

「高校、大学時代は、社会のあらゆるものに対して不信感を抱いていました。地下鉄サリン事件、阪神淡路大震災、子どもが子どもを殺す事件、学校によるいじめの隠蔽、湾岸戦争、イラク戦争……。そういう出来事をテレビで観ていたので、世の中にはほとんど期待していませんでしたね。

当時はインターネットが出て来たこともあり、テレビから流れてくる言葉は信用ならない。みんな嘘だらけなんだと思っていました」

世の中には期待しない。メディアの言葉は信用できないーー。冷めた目で社会を見つめていた青年は、なぜ自らメディアの「中」に入ることを選んだのだろうか?

大学時代に訪れた留学先のドイツで、堀氏はアジア人差別を受けていた。

「『汚いやつだな』みたいな目で見られるので、お昼は学校の近くの公園に行って、一人でパンをかじってました。そしたらある日、同じベンチの端っこにおばあさんが座っていて。僕はずっと誰とも話していなかったので、コミュニケーションを取ってみたいなと思ったんですね。それで片言のドイツ語で話しかけてみたら、片言のドイツ語で返ってきて。

ロシアのサンクトペテルブルクから来たというんですよ。僕が日本出身だと言うと、『美しい国だと聞いています。いつか行ってみたい』と」

堀氏のカバンの中には、紙ふうせんや折り紙が大量に入っていた。日本のお土産として学校の友達に渡すはずが、その機会を失っていたものだ。

ここぞと広げて渡してあげると、そのおばあさんはとても喜んでくれた。その嬉しそうな表情を見た堀氏の心にも、あたたかい火が灯った。

「そういう数少ない出会いを通じて、『人を陥れるのも人だけど、人を支えるのも人なんだな』って思ったんです。それなら、僕が世の中に対して抱いている不信感は、社会の『人』が変わらなければ、なくならないんじゃないかって」

また、当時の堀氏はナチスドイツのプロパガンダに強い関心を抱いていた。

どうしてこんなことが起きてしまったんだろうーー。調べると、芸術やスポーツ、放送、映画などを総動員して国民を洗脳したナチスドイツのやり方を、輸入・翻訳して戦争遂行の手段として用いたのが、当時の放送文化研究所(現NHK)だったという事実に行き着いた。

「自分の世の中に対する不信感の根源は、ここにあるんじゃないかと思いました。日本のメディアは戦前と戦後でプレーヤーが同じだし、メディアとしての戦争責任も取っていない。メディアのあり方から変えなければ、社会に対する不信感を拭えないなら、自分はど本丸のNHKに入ろう、と」

当時はテレビのアナログ放送が地上デジタル放送に切り替わるタイミングでもあった。双方向型の発信が可能になれば、テレビを通じて視聴者と意見を交わすこともできる。

これを機に、メディアの一方通行な発信の体質を変えることができるかもしれない。堀氏はそれを希望と捉え、NHKの扉を叩いた。

“現場主義”を徹底。NHK改革の最前線へ

ジャーナリスト堀潤3/職業インタビュー

NHKの就職面接でも「日本のメディアを変えたい」と真っ向から自分の気持ちを伝え、採用された

堀氏のNHKでの仕事は、常に「提案型」だった。転校生時代に苦労しながら身につけた、周囲と衝突せずにコミュニケーションを取るスキルが、組織の中で立ち回る際に大いに役立ったのだ。

「『この企画書書かせてください』とか『こっちの方がいいんじゃないですか』とか、どんどん言ってましたね。アナウンサーなのにいつも現場に行っているし、ディレクターの企画会議にもいる。いつの間にか、新番組ばかりを任されるようになりました」

NHKの不祥事が相次いで発覚したときには、局内の誰に許可を取るでもなく、自分の番組で「勝手に謝る」ことを率先してやった。

「『いや~今日も不祥事のニュースが出てしまいまして。本当に申し訳ないです!情けない。何やってるんですかね?』とかね(笑)。普通の謝罪って、形式的に謝って終わりじゃないですか。でも僕は双方向でやりたい気持ちがあったので、視聴者と本音を介したかった。怒られるかなと思ったんですけど、先輩たちも『いいぞ!もっとやれ!』と応援してくれたんですよね」

ジャーナリスト堀潤4/職業インタビュー

NHK改革に奔走するニュースキャスター時代、担当した番組はほとんどが新番組だった

血気盛んな堀氏は、NHKの信頼回復という命題を背負い始まった『ニュースウォッチ9』の初代キャスターに若くして抜擢される。

堀氏によると、そこはまさに“NHK改革のど本丸”。7時のニュースが「政府は〜」といった“お上の言葉”を伝えるのならば、『ニュースウォッチ9』は現場の声を伝えることにこだわった。

7時のニュースが白と伝えることを、『ニュースウォッチ9』では黒と言うーー。その違いを象徴する出来事があった。2007年、宝塚市で倉庫を違法に改造して営業していたカラオケ店で火災が発生し、高校生を含む2名が亡くなった事件の報道だ。

「消防や警察は最初、『倉庫は査察の対象外だから、改造されていたとは知らなかった』と発表していたんです。でも現場に行ってみると、幹線道路沿いの大きな看板に『カラオケ店こちら』って書いてあるんですよ。こんなの道路通ってたら知らないわけないんです。

いろいろ聞き込んでみたら、住民の方が『地元の消防署員が忘年会で使ってた』と教えてくれて。さらに取材を重ねて消防に行くと、広報の方が最初は白を切っていたのに、『私の責任で言います。実は知っていました』と話してくれたんです」

7時のニュースでは、「警察消防は『知らなかった』と発表しており、現在店主を業務上過失致死傷害の疑いで捜査しています」と伝えた。しかし『ニュースウォッチ9』では「消防は知っていました」と、番組の冒頭から広報の方のインタビューを流した。局内は騒然とした。

「勝ったな、と思いましたね(笑)。放送内容が事前に明らかになると潰されちゃうので、原稿には全部パスワードをかけて、部外から見られないようにしていました。そういうことをやる番組だったんですよね」

『ニュースウォッチ9』はプライムタイムで初めて民法のニュース番組を抜き、視聴率で一位になった。その後も堀氏は、NHK初となるTwitter連動型のニュース番組や、若手論客だけの討論番組『日本のジレンマ』の立ち上げなどに携わり、常に改革の最前線にいた。

NHK入局から10年。退社のきっかけは、東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所事故だった。

「あの事故をきっかけに、NHKの報道は安全運転になっていきました。でも僕は、視聴者と双方向型のメディアの仕組みをもっと作りたかった。それだけです」

メディアはメディア人のためにあるんじゃない

ジャーナリスト堀潤5/職業インタビュー

現場に行ってみないと聞けない「小さな声」に触れることで、堀さん自身も新しい気づきをがあるという

独立し、ジャーナリストとして活動する今も、堀氏のミッションは変わらない。

「大学生のときに思っていたことを、今もそのままやってるだけなんです。僕はメディア本来の役割を果たしたい。根底にあるのはその思いです」

堀氏の言う、メディア本来の役割とは?

「メディアって、誰のためにあると思いますか? メディア人が伝えたいことを出すためにあるんじゃないんです。『これを伝えてほしい』っていう人たちに、発信の場を作るためにあるんですよ。自分の伝えたいことの『』を埋めてくれる人を探すのが取材だと思ったら、それは違います」

人々の生活が多様化する中、社会は「堀さん、なんでこれ伝えてくれないんですか?」という声に満ちていると、堀氏は語る。自分のLINE IDをSNS上に解放し、報道を望む人の声を直接受け止めて現場に向かっているのも、堀氏の考えに照らせば当たり前のことだ。

ジャーナリスト堀潤6/職業インタビュー

多忙なスケジュールの合間を縫っては国内海外問わず、カメラを片手に取材に向かう日々だ

そんな堀氏には、ジャーナリストとして日本や世界を飛び回る中で抱くようになった、ある危機感がある。

経済に負けてはいけない、ということですね。例えば個人情報一つとっても、GoogleもAmazonも便利だから(個人情報を取られても)今更しょうがないじゃん、とか。SNS投稿の誹謗中傷や批判に問題があるから表現の自由は多少制限されてもいいじゃん、とか。国が安全で平和であるためにはある程度の権力が政府に必要だよね、とか。

『生活が豊かになるなら、自分たちの権利を犠牲にしても構わない』という価値観が当たり前になっていくのがすごく怖いです」

現に香港では、経済的な豊かさと引き換えに失ったものを取り戻すべく、若者たちが必死に抵抗している。

「奪われて初めてわかることなんです。『豊かになるんだったらしょうがない』の、その『しょうがない』の部分に、いつ自分たちがなってもおかしくない。それを日本で伝えないといけないと思っています」

誰も見たことのない世界を伝える“楽しさ”

ジャーナリスト堀潤7/職業インタビュー

発信したい人たちのところへ行き発信する場を設けることが堀さんの、そしてメディアの役割だ

3月に公開された、堀氏が監督を務めた映画『わたしは分断を許さない』には、香港デモの最前線でガスマスクを被って取材を続ける堀氏の姿もおさめられている。

「伝える仕事」は、現場に足を運ばなければ始まらない。そのため、「危険で怖い仕事」といったイメージを持つ人も少なくない。しかし堀氏は、自らの仕事についてこう語る。

『まだ誰も見たことのない世界を見せてあげられる』楽しさがありますね。子どもの頃からそうですけど、誰も知らないことを『ねぇねぇ、知ってる?』って言うのって、ワクワクしますよね?

転校生だった頃、周囲の友達は常に自分に新鮮な情報を求めていました。それに応えてあげたい気持ちは、当時からありましたね」

それでも、悲惨な現実を目の前に無力感を抱いてしまうことはないのだろうか?

「映画を作りながら、落ち込むことはたくさんありましたよ。何でこんなに悲しいことが起きるんだろうって。先に言ったように、僕は世の中に過度な期待はしていません。でも、それだと悲しすぎるので、『本当にいいことがあるなら見てみたい』っていう気持ちもあるんです。辛い現実は伝えなければいけない。でも、伝えるべきことはそれだけじゃない。

取材していると、世の中意外に捨てたもんじゃないなって日々感じるんです。僕が現場に行くのは、僕自身が元気をもらいたいからなのかもしれませんね」

災害は立て続けに発生し、感染症は急速に拡大し、SNS上では誹謗中傷が飛び交う。毎日新しいことが起きる世の中で、堀氏の仕事に終わりはない。

かつて周囲に馴染めず苦しんだ転校生は今、困難を抱え生きる人々のもとに迷いなく飛び込み、その声を私たちに伝え続けている。

堀潤/オンラインインタビュー

オンラインで行ったインタビュー。的確に具体的なエピソードも交えて話していただき、さすが取材のプロでした!

取材後記

堀さんは現在、映画『わたしは分断を許さない』の劇場公開で全国各地に奔走しているとのことです。「メディアはメディア人のためにあるんじゃないーー」。書く仕事をする者として、心に刻みたいと思いました。

堀さんからのビデオメッセージ

堀潤さんのご紹介

堀潤/ジャーナリスト・キャスター

堀 潤/ジャーナリスト・キャスター

1977年生まれ。
NPO法人8bitNews代表理事/株式会社GARDEN代表。
元NHKアナウンサー、2001年NHK入局。「ニュースウォッチ9」リポーター、「Bizスポ」キャスター。
2012年UCLA客員研究員、日米の原発メルトダウン事故を追ったドキュメンタリー映画「変身 Metamorphosis」制作。
2013年NHKを退局。NPO法人「8bitNews」代表。
2016年株式会社GARDEN設立。
2020年3月映画「わたしは分断を許さない」(監督・撮影・編集・ナレーション)公開。
出演中の番組:TOKYO MX「モーニングCROSS」キャスター、J-WAVE「JAM THE WORLD」ニュース・スーパーバイザー、ABEMA TV「ABEMA Prime」コメンテーター

この記事を書いたライター

一本麻衣

一本麻衣

1987年生まれ。東京都在住。一橋大学社会学部卒業後、メガバンク、総合PR会社などを経て、2019年3月よりフリーランス。ビジネス〜暮らし全般の幅広いテーマで執筆中。インタビュー記事が得意。関心はキャリア、ジェンダー、サステナビリティなど。



著者: ” — career.joi.media

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テレワークでも週1回は出社したい…ハイブリッド型の働き方を希望する人の本音 | マイナビニュース

Riku Nakamura

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		テレワークでも週1回は出社したい…ハイブリッド型の働き方を希望する人の本音

74.2%の人がテレワーク勤務を希望

株式会社学情が、新型コロナウイルスの感染拡大やテレワークの推奨を受け、20代の仕事観や転職意識をひも解くためにアンケート調査を実施。まず、テレワークでの勤務を希望する人がどれだけいるのか調査したところ、74.2%の人が「テレワークを実施したい」と回答。「新型コロナウイルスの感染リスクを減らしたいから」「通勤がないと時間を有効活用できるから」「テレワークでも仕事ができることが分かったから」などの声が寄せられています。

【「テレワークでの勤務」を希望する人の声】
・満員電車に乗らないほうが、新型コロナウイルスの感染リスクを減らすことができるから
・通勤がないと時間を有効活用できるから
・テレワークでも仕事ができることが分かったから
・資料作成など、自宅の静かな環境で取り組んだほうが集中できる仕事もあることが分かったから
・オンラインツールである程度のコミュニケーションは取れることが分かったから

テレワーク希望者の75.4%が「週に1回以上の出社」を希望

テレワーク希望者に、テレワークを実施したい頻度を問うと「週に3~4回」が最多で36.5%、次いで「週に1~2回」が28.1%となっています。一方、「毎日テレワークを実施したい」とした人は24.6%にとどまっており、テレワークを希望する人の75.4%は「週に1回以上の出社」を希望。20代は「出社とテレワークをうまく組み合わせた」ハイブリッド型の働き方を求めていることが分かりました。「直接顔を合わせて、何気ない会話をすることも必要だと思う」「定期的にフィードバックをもらったほうが、仕事のクオリティを高めることができる」などの声が挙がっています。

【「出社とテレワークを組み合わせた」ハイブリッド型の働き方を希望する人の声】
・直接顔を合わせて、何気ない会話をすることも必要だと思う
・テレワークだけだと、雑談やすれ違ったときの挨拶の機会がなく、社内の人間関係を良くすることが難しい
・定期的にフィードバックをもらったほうが、仕事のクオリティを高めることができる
・1週間に1回は、直接顔を合わせて進捗や仕事の方向性について確認をしたほうが、スムーズに仕事ができる
・社内の雰囲気をつかむ時間も必要
・自宅でできることはテレワークで対応し、直接コミュニケーションを取るときは出社したい
・テレワークだけだと、どう評価されているか分からない

出社日が必要な理由は、対面による意思疎通や人間関係の構築

出社したい理由を聞くと「対面のほうが相談しやすい」が最多で36.2%、次いで「社内の人間関係も大切にしたい」が34.8%となりました。20代は、「会社の雰囲気」や「良好な社内の人間関係」を重視する傾向にあるようで「対面のほうがスキルの習得や自己成長につながる」の項目も19.9%の回答を集めており、テレワークを実施する場合も、対面でのコミュニケーションを大切にし、社員同士の意見交換や相互協力のなかで成長していきたいと考えていることが分かります。

まとめ

テレワーク勤務を希望する20代が7割を超えるという今回の調査結果から、場所を選ばない働き方に対する関心の高さが伺えます。一方、テレワークを希望する人の75.4%が「週1回以上の出社」を希望しており、出社とテレワークを組み合わせた新たな働き方が求められています。今後は新しい価値観のもと、各企業が時代に合わせた働き方を提案していくことになるでしょう。皆さんもこれを機に、自身の働き方を考えてみてはいかがでしょうか。

【調査概要】
「仕事観・転職意識に関する調査」
調査対象:[20代専門]転職サイト「Re就活」へのサイト来訪者783名(緊急事態宣言中にテレワークを実施した人は251名・実施していない人は532名)
調査方法:「Re就活」にアクセスしたサイト来訪者に、アンケートのポップアップを表示
実施期間:2020年6月24日~30日
実施機関:株式会社学情

ニュース提供元:PRTIMES
情報提供元:株式会社学情

執筆者:ARUHIマガジン編集部

本記事は「ARUHIマガジン」から提供を受けております。著作権は提供各社に帰属します。



著者: ” — news.mynavi.jp

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Surface Book 3レビュー:ハイスペック・ハイプライス(ギズモード・ジャパン) –

Riku Nakamura

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まぁ、タイトルがすべて、ですね。

公式サイトで「想像を超えた、パフォーマンスを。」とうたうだけあってハードスペックが高いSurface Book 3。ただ、価格もそれなりに高いです。米Gizmodoががっつりレビューしています。

【全画像をみる】Surface Book 3レビュー:ハイスペック・ハイプライス

USBポートがちょい変わったなという以外、見た目では既存モデルと最新モデルのSurface Book 3の違いはそうありません。横に並べても外観はほぼ双子。そっくり。キーボードのレイアウト、色、スクリーンの割合、ベースから外れるところも同じ。ヒンジまで瓜二つです。

では、何が違うのか? 中身ですよ、中身、スペック! Intel Core i7-1065G7プロセッサに、Nvidia GTX 1660 Ti Max-Qグラフィックカードがはいってます。仕事でも遊び(ゲーム)でも1日乗り切れるハイパワー。

ただね、そのハイパワーを支えるためにはコストがかかる。これ、高いんですよね。高いぶん、2-in-1端末としての便利さがもある。でもみんながみんな1台2役が必要なわけではないし…。つまり、一般向け端末ではないのかなと思います。

Microsoft Surface Book 3

これは何?:Microsoftの2-in-1端末Surface Bookの第3世代。ハードがアップグレードされている

価格:13インチモデルが20万9880円から、15インチモデルが29万2380円から(レビュー端末は29万2380円の15インチモデル)

好きなところ:タッチスクリーンキーボードの感度の良さ、サウンドシステム、シャープなディスプレイ

好きじゃないところ:高い、スタイラスペンついてない、アスペクト比のせいでゲームしにくい

PCでありタブレットでもある

Surface Bookが成長していくのを見るのは嬉しいですね。今回USB-Cもついたし! 初代がデビューした2015年当時は、iPadの存在感からタブレットに注目が集まっていて、2-in-1端末はまだそこまで一般的とはいえませんでした。ただ、iPadやSurfaceを使っている人の中には、外付けキーボードを一緒に使っている人が多くいました。いや、今もいます。タッチスクリーンのバーチャルキーボードじゃ、まだ仕事できないよねってタイプですね。そこで、Surface Bookの最大のセールスポイントは、物理キーボードがあることになります。機能的なラップトップでありながら、必要であればタブレットにもなれるという個性がウリなのです。

タブレットモードの使い心地、良好
かくいう私は、反タブレット派。タブレットの画面でタイピングなんてできないし、別売のキーボードを買うのもなんかシャクだし。その私が、今回Surface Book 3を使ってみたら、驚いたことに(スクリーンのキーボードも)けっこういいなと。物理的凹凸がないのでタイプミスはしちゃう、しちゃうけど思っていたよりずっとスムーズ&スピーディにタイピングができまるなと。これなら使い続けてももいいなと思えます。

Surface Book 3は、13.5インチと15インチの2モデル。13.5インチは、ディスプレイが3000 x 2000(267PPI)で1600ドル(20万9880円)から。15インチは、3240 x 2160(260PPI)で2300ドル(29万2380円)から。レビュー端末としてMicrosoftが準備してくれたのは、15インチモデルだったので、その分バーチャルキーボードも通常のタブレットよりも大きい。キーボードのキー自体も大きめ。使ってみると自分でもびっくりしたのですが、なんだかんだでタブレットモードの方をよく使っていたということ。画面の下部に表示されるバーチャルキーボードのほうが、ベースの上部に位置する物理キーボードよりも手に近いので、使い心地がいいとも思います。

物理キーボードが嫌ってことじゃないですよ。何も悪くないです。ただ、15インチスクリーンなだけに、バーチャルキーボードの方が大きくて使いやすいと思っただけ。今までSurface Book使ったことある人ならばわかると思いますが、物理キーボードには前モデルからの大きな変化はなし。個人的には、Surface Book 3はキーのあたりが軽く、静かになった気がしますけど。

キーボードからディスプレイが外れるのも、いつも通り(前モデルと一緒)。キーボードの右奥にあるボタンを押してはずします。クリック音がすると、スクリーンにタブレットを安全にとりはずせますというメッセージが表示されます。

ところで、ラップトップよりもタブレット使いをメインにするのは、アーティストやデザイナー以外でどういう人がいるか、いろいろ考えてみました。結果、私が思ったのはタブレットをメモ帳がわり、ノートとして使う人なんですよね。その場合、SUrface Book 3で残念なのは、ペンがついていないということ。いや、ペンはあるけど別売で100ドルだということ。

著者: ” — news.yahoo.co.jp

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コロナ禍で求人悪化 氷河期世代の正規雇用難しく | 河北新報オンラインニュース

Riku Nakamura

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宮城のニュース


コロナ禍で求人悪化 氷河期世代の正規雇用難しく

正社員の求人を探す男性=白石市の大河原公共職業安定所白石出張所
雨宮処凛さん

 新型コロナウイルスの影響で雇用情勢が悪化し、正社員の求人数が急減している。今後、さらに厳しさが増すと予想され、正規雇用を望む人たちのハードルは上がる一方だ。就職氷河期世代の30、40代の非正規労働者からは「心が折れそう」と悲鳴が上がっている。
 「自助努力はもう限界に近い」。正社員を目指して求職活動を続ける宮城県白石市の男性(36)は、コロナ禍で夢が吹き消されたような感覚に陥っている。
 派遣の仕事を続けてきた。30代半ばを迎え、安定した生活を求めて正社員になろうと決意した。過去3年間は非常勤職員として、春は税務署で確定申告、夏は労働局で雇用保険の窓口業務に従事。残った時間を就職活動に充ててきた。
 これまで100社以上に履歴書を送ったが、大半は書類選考で落とされた。面接に進めた場合でも職歴の多さを指摘され「長く勤められるのか」と必ず聞かれる。
 男性は同県内の高校を卒業後、東京の私立大学に進学したが、体調を崩して退学。実家で農業を手伝いながら5年近く過ごした。今は健康を取り戻したが「一度挫折した人間は、正社員にはなれないのか」と絶望的な気持ちに襲われる。
 就職活動のために仕事量を抑えた影響で、雇用保険の加入期間が1カ月足りず失業手当はもらえない。社会保障の安全網から漏れ、「派遣の仕事を続けるべきだった」との後悔が時折頭をよぎる。
 苦境に追い打ちをかけたのが新型コロナの感染拡大だ。宮城労働局によると、3月以降、求人数は急速に減った。特に正社員は厳しく、5月の新規求人数は6845人と前年同期比20.9ポイント減。新型コロナの影響が本格的に表れるのは「これから」(宮城労働局)という。
 男性はぽつりとつぶやく。「目標は正社員になって年収300万円を稼ぐこと。ぜいたくな夢なんですかね…」
 貧困問題に詳しい関西国際大の道中隆教授(社会保障)は「企業が生き残りを優先して非正規雇用を導入した結果、労働者にしわ寄せが来ている」と指摘。「個人の自助努力では解決できない。トライアル雇用で未経験者を採用するなど、社会全体で取り組む必要がある」と強調する。

◎雨宮処凛さんに聞く

 コロナ禍の影響で30、40代の非正規雇用の人たちが困窮している。貧困問題に取り組む作家の雨宮処凛さんに、就職氷河期世代が直面している課題を聞いた。
(聞き手は報道部・宮崎伸一)

 生活困窮者を支援するネットワーク「新型コロナ災害緊急アクション」を3月に立ち上げた。ロストジェネレーションと呼ばれる就職氷河期世代の30、40代からの相談が非常に多い。20代からの相談も相次ぎ、若い世代が苦しんでいる現実に驚いている。
 相談者の大半は非正規雇用。寮やアパートを追い出され、所持金が1000円以下、中にはゼロの人もいる。一番先に困窮するのは、いつも非正規の人たちということが如実に表れている。
 とにかく仕事をしようと非正規で励んだつもりが、職歴だけが増えて次の就職活動が不利になるケースもある。頑張りがマイナスになる矛盾した構図だ。
 ロスジェネ世代は卒業時期と不景気が重なり、求人状況が非常に厳しかった。望んで非正規を選んだわけではなく、正規雇用で働けなかったのは本人の責任ではない。そうした背景を、経営者を含めて社会全体で理解すべきだ。
 失敗したらやり直しが利かない社会は、若者から活力や挑戦する意欲を奪う。正規雇用の立場を維持するために、劣悪な労働条件で働かざるを得ない人たちも出てくる。そうした社会が健全かどうか、経営者たちは考えてほしい。
 個人で取り組めることは少ないが、同じ境遇の人たちが共に声を上げ、社会に苦境を訴えて政策に反映させることはできる。

2020年07月03日金曜日



著者: ” — www.kahoku.co.jp

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仕事のニュース

「死を受け入れること」とは。解剖学者と訪問診療医が、いま残したい「死」の講義―養老 孟司,小堀 鷗一郎『死を受け入れること ー生と死をめぐる対話ー』本文抜粋(ALL REVIEWS)

Riku Nakamura

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現在共に82歳の二人。同じ東大医学部を卒業後、養老先生は解剖学者、小堀先生は外科医の道へ。小堀先生は現在、訪問診療医として、看取りに関わっています。
二人が取り組んできた仕事は、死と密接な関係にありました。
二人が「死」について初めて語り合ったのが本書になります。
それぞれの生い立ちから東大医学部での日々、解剖学者、外科医としての仕事、これからの日本で、死はどんな姿を現すのか。
『死を受け入れることー生と死をめぐる対話―』より、一部抜粋、公開します。

◆在宅死が当たり前ではなくなった。その人らしい死に方とは何か


病院で死ぬことが常識

小堀 統計を見ると、今、在宅死は十二~十三%くらいの割合です。死んだ場所で病院死の割合が減少傾向にあるのは、老人ホームや介護施設で死ぬ人が増えているから。ただ、今後、在宅死が増えるということはないでしょう。
それは、日本では病院で死ぬことが当然と考えられていから。医者も死ぬ人も、そうなんです。日本は、僕と養老先生が生きているこの十年くらいは変わらないのではないですか。

養老 本人の希望とは関係なく、病院で死ぬことが常識なのでしょう。僕は病院に行くのは、現代人の道理に嵌(は)め込むってことだと思っています。
病院が嫌なら行かなきゃいい。僕は女房が心配するので、仕方がないから病院に行きます。家族に無駄な心配をかけたくない。自分だけで生きているわけではないから。だけど、自分からは決して行きません。
日本は一斉に都会化してしまいました。少なくとも頭の中では。病院で生まれて、病院で死ぬとしたら、僕たちは全員仮退院中の患者です。でも病院で死ぬのは嫌。それこそ、虫取りの最中に事故で死んだほうがマシです。
うちの兄は奥さんが先に死んで、十年くらい都営住宅で一人暮らしをしていました。競馬友だちが来て死んでいるのを発見したのは、ちょうど大晦日でした。在宅で死んで当たり前という感じですが、管理会社がうるさくて。次に借りる人が気にしないように、どういう状況で死んだかという。

小堀 そうですね。

養老 僕は、在宅死は当たり前だと思っています。単独死は都会の問題です。家族が少ないから。
僕の知り合いにも農村共同体を復活させようという人がいますが、そういうことが今は難しいわけでしょう。学校がそうなった。
障害のある子たちを特殊学級(二〇〇六年より特別支援学級に改称)に入れて。僕らの頃は特殊学級はなくて、みんな一緒だった。そういう子もいるなということでおさまっていた。それを、ああいう子がいると学業の妨害だとか、そういうふうに考えるようになるのは、ある種機能主義。人間社会全体を考えれば、障害のある人は当然います。
人工のものしか置いてない社会で育てれば、そうなっても不思議はないと思います。人口のものは全て、何らかの意味を持たせているから。だから意味のないものの存在を受け入れていないんです。
河原へ行ったら石ころがごろごろしている。その石にどういう意味があるんですか? 世界には無意味なものがたくさんあるんです。何にでも意味を求めすぎる。だからゴキブリもハエもいなくなる。
三十五億年の生き物の歴史を考えたことがないから、あんなものいらないだろうと言うんです。お前と同じで三十五億年苦労してここまで来たんだよと。なんで人間だけ威張っているんだよ、という話です。

◇会話から希望の死に方の糸口を見つけていく

養老 若い頃に精神科の病院で仕事をしたことがあるんです。精神科では、患者が死んでも遺族が悲しんでいる様子はあまり見かけませんでした。
朝の二時に、「亡くなられました」と患者の家族に電話をしたら、そういう話は明日にしてくれと電話を切られてしまう。その患者が、家族にとっていかに迷惑だったかということです。
解剖学では、ずっと死んだ人を相手に仕事をしていましたが、遺族が死んだ人をどう扱うかは、解剖が終わった後に、お骨を引き取る態度でわかります。引き取りたくない人もいるんです。

小堀 家族にはいろいろありますね。訪問先に糖尿病の患者さんがいて、時々血糖値を測ったり採血して、薬を変えたりしています。そこでは、さらにやることがあって、一緒に村田英雄の『夫婦春秋』を聴くんです。八十九歳のおじいさんは、それを聴くといつも泣いてしまいます。
若い頃、その人は奥さんと二人で八百屋をやってお金を貯めて次は自転車屋を始めた。それで風呂から海が見える別荘を建てたんだそうです。隣で奥さんが「やっぱりやればできるんだね」とニコニコしています。
そこの家に行くと、奥さんの若い頃の写真を見せられるか、一緒に『夫婦春秋』を聴くか。時期が来れば、奥さんには「そろそろ終わりだね。もう十分、手を尽くしたよ」と僕が言わないとおさまらないでしょう。今、僕がやっているのは、そういう医療なんです。会話がなかったら治せません。

◇人は死を受容できますか?

小堀 自分自身の死をどう受け入れるか、死を目前にして、誰もが死を覚悟しているかというと、これもまた人それぞれです。積極的に治療を受けたがる人もいます。それは、「自分はまだ死なない」と思いたかったのかもしれない。
死を正視できなくてそういう言動になったという見方もできますが、本人に確かめることはできません。静かに受け入れる方もたくさんいらっしゃいます。本人は静かに受け入れても奥様が受け入れないこともありますし、全て違うんです。

養老 やはり、人間のそういう情動はややこしいですね。僕らの怒り、情動には、扁桃体が絡んでいて、旧皮質でどこがどう働いているかはわかっているんです。最近はもっと進んで、非侵襲性(身体を傷つけない、または負担をかけない)の脳機能測定ができるようになったら、一定の答えが出なかった。
つまり、怒っているときの人間の脳は、みんな同じことが起こっていると思うんだけど、同じ怒るのでも、実はいろいろで、むしろバラバラだということが分かったんです。
女房と夫婦喧嘩している人と、安倍はけしからんと言っている人の脳では違うことが起きている。だから、調べたら振り出しに戻ったんです。一般化できるかと思ったらそうではなくて、人それぞれだということがわかった。

小堀 怒りには共通性がないということがわかったと。

養老 人によっていろいろだというのが確認されたことが、僕は面白いと思って。共通性があるんじゃないかと研究を進めてきたけれど、そういうことでは簡単には収まりきらない。
もっと追求すればわかると学者は言いたがるでしょうけれど。

[書き手]養老孟司、小堀鷗一郎

[書籍情報]『死を受け入れること ー生と死をめぐる対話ー』
著者:養老 孟司,小堀 鷗一郎 / 出版社:祥伝社 / 発売日:2020年07月1日 / ISBN:4396617305

著者: ” — news.yahoo.co.jp

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