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日本の働き方

EY Japan、「2020 HERoes Woman Role Model List」において 辻幸一と片倉正美がトップ5入り 共同通信PRwire

Asahi Watanabe

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EY Japan、「2020 HERoes Woman Role Model List」において 辻幸一と片倉正美がトップ5入り

EY Japan、「2020 HERoes Woman Role Model List」において 辻幸一と片倉正美がトップ5入り

EY Japanは、INvolve社(※本部:英国)の「HERoes Woman Role Model List」の2020年版において、EY Japan 会長兼CEOの辻幸一が”50 Advocates List”の第3位に、EY新日本有限責任監査法人 理事長の片倉正美が”100 Women Executives List”の第4位に選出されたことをお知らせします。
 
「HERoes Woman Role Model List」 は、ビジネス界の女性を支援し、世界中の職場におけるジェンダーの多様性の変革を推進しているリーダーを紹介する取り組みです。”50 Advocates List“はビジネス界の女性を支援し、女性のために多様性に溢れたインクルーシブなビジネス環境の改善に力を注ぐ50名の男性のシニアリーダーを紹介しています。また、”100 Women Executives List “は、自らが模範となって先導し、職場におけるジェンダーの多様性を改善するために変革を推進している100名の女性シニアリーダーを紹介しています。

”50 Advocates List”の第3位となった辻は、EYのGlobal Diversity & Inclusiveness Steering Committee(グローバル・ダイバーシティ&インクルーシブネス運営委員会) の委員であり、柔軟な働き方の推進に力を注いできました。辻は2016年にEY Japanの経営執行部に就任以来、EYメンバーの働く時間や場所の柔軟性を高め、育児支援プログラムを充実させ、中抜け制度や育児コンシェルジェといったユニークな制度の導入により女性の定着率向上に効果をあげました。現在ではEY Japanの約8,000人のメンバーのほぼ全員が在宅勤務やフレックス勤務などの柔軟な働き方をしています。また、辻は2019年からEY Japanの会長兼CEOとして、女性起業家を支援するプログラムであるEntrepreneurial Winning Women や、引退した若い女性アスリートのビジネス界への転身を支援するWomen Athletes Business Network を積極的に支援しています。

辻は第3位に選出されたことについて次のように述べています。
「女性の支援者として選出されたことを大変誇りに思います。我々が直面している複雑なグローバル課題を克服するためには、女性を含むリーダー層の多様性がこれまで以上に必要です。今後も、真にジェンダー平等な環境の実現のために、ビジネス社会における長期的な価値のために次世代の女性リーダーを支援していきます。また、男性にも女性のキャリアアップと昇進を支援するよう継続的に働きかけていきます」

”100 Women Executives List”の第4位となった片倉は、2019年に日本の大手監査法人では初めての女性理事長に就任しました。また、2008年に発足したEY Japanの女性2,000人がメンバーとなるネットワークWindS(Women’s Interactive Network for Dreams and Success)の創設メンバーおよびステアリング・コミッティ・メンバーとして、女性活躍の推進者として、社内外に変革をもたらしました。さらに、ダイバーシティ・マネジメントを支援する特定非営利活動法人ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク(略称:「NPO法人J-Win」)のエグゼクティブ・ネットワークの幹事の一人として、またカタリスト・ジャパンのアドバイザリー・ボード・メンバーとして、片倉の活動は、日本の女性をエンカレッジし、支援企業間でのコラボレーションの機会を多数創出してきました。また2018年に東京で初開催されたアジア太平洋地域の女性起業家を支援するためのEY主催のイベントでは、片倉がリード役を務め、起業家、ステークホルダー、そして地域社会のネットワークの構築に貢献しました。

片倉は第4位に選出されたことについて次のように述べています。
「素晴らしい女性リーダーの皆さまと共にHERoes Executiveに選ばれたことを大変光栄に思います。今後も組織で働く女性、女性起業家、女性アスリートをはじめとした多くの可能性を秘めた女性を積極的に支援していきます。そして、日本および世界中のより多くの女性リーダーのために道を切り拓き、より良い社会の構築というEYの理念を実践していきます」

詳細は以下よりご覧ください。

50 Advocates List:
https://heroes.involvepeople.org/50-advocate-executives-2020/

100 Women Executives List:
https://heroes.involvepeople.org/100-women-executives-2020/

※INvolve社は、ビジネスにおけるダイバーシティとインクルージョンを推進する世界的なネットワークでありコンサルタント会社です。INvolveは、イベント、プログラム、ソートリーダーシップ、アドバイザリーソリューションの提供を通じて、企業のカルチャー変革の推進と誰もが成功できる包摂的な職場作りを支援しています。

〈EYについて〉
EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に貢献します。
EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバーファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供していません。詳しくは、ey.com をご覧ください。

〈EY新日本有限責任監査法人について〉
EY新日本有限責任監査法人は、EYの日本におけるメンバーファームであり、監査および保証業務を中心に、アドバイザリーサービスなどを提供しています。詳しくは、www.shinnihon.or.jp をご覧ください。



著者: ” — www.the-miyanichi.co.jp

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「質問力とは聴く力である」 BUSINESS INSIDER JAPAN 浜田統括編集長が明かす、いい取材のお手本とは? – ログミーBiz

Asahi Watanabe

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浜田氏「質問力とは聴く力である」

浜田敬子氏(以下、浜田):むしろ、臣さんは問いを鍛えるために、何かやってらっしゃることってあるんですか?

村上臣氏(以下、村上):これは非常に難しくて。逆にぜひ浜田さんにも教えてほしいんですけど、質問力の鍛え方というか、いい問いをする方法はありますか?

色々なことを調べないといけないし、自分なりに仮説を持って……仮説を持ったところで、相手から引き出すためにはその人の琴線に触れる言い方とかをしなくてはいけない。

そう考えると、質問はすごく難しいと日々思っています。この辺、浜田さんはどういうことを心がけているんですか。

浜田:私たちは取材で相手に聞くことが多いので、心がけているのは「聴く」ということですね。相手の言うことを。「質問力=聴く力」だと思っていて、もちろん取材の前には相手のことを調べたりとか、取材のプロットとか立てるわけです。こういう順番で聴いたらいいか。とくに相手がすごく大物であればあるほど緊張するし。

(相手は)たくさん取材も受けているので、どこかで差別化したいと思うし「こういう質問、これまでしていないからしてみよう」とかたくさん準備もするし。順番をどうしようかと考えていくんです。こういう答えが帰ってきたら、こう問い返そう、とか頭の中でシミュレーションもします。

けれども一番大事なことは「それを持っていっても、その通りにやらない」ということだと思うんです。常に相手がいるので、相手が言ったことを受け止めるということが大事です。

例えば、若い記者の取材に時々同席したりするんですけれども、みんな緊張しているからシナリオ通りに進めようとするんですよ。

村上:ああ、わかります。

浜田:すごくいいこと言っていて、そこ、もう1回突っ込めばもっとおもしろい話が絶対出てくるのに、スルーしちゃうんです。「スルー? あれれれ!?」みたいな感じ(笑)。

村上:取材を受けると、たまにそういう方がいらっしゃって、やはり「あれれ?」と思いますよね、こっちも。そういうフレームに合わせたいのはわかるけれども、そこには自分が合わなかったりすることも、当然あるわけで。

浜田:そうですよね。臣さんからしてみれば、ここで突っ込んでほしくてちょっとヒントを出してるのに、来るかなと思ったら来ない、みたいな。

村上:いいのかな、みたいな。

モデレータにも“自分なりの視点”があると良い

浜田:シナリオはあくまでもシナリオなので、相手がその時に言ったおもしろいことは何か? に集中するべきですよね。相手が言ったことを聴いて、自分なりに瞬間的に理解して、質問を組み立て直すみたいなことの作業を常にやらなければいけないと思っていて。まさにモデレーターもそうだと思います。

今日も臣さんとまったく打ち合わせ無しで、ほとんど台本ないじゃないですか。けれども、イベントによっては全部台本が作り込まれていたりすることもありますよね。だけど、それって絶対面白くならない。ハプニングが起きないわけですよね。

村上:せっかくライブで対談をしているということは、そのライブ感というか、その時の空気感でいろんな話をしたいですよね。

浜田:例えば、今日も質問なんかが出てくるから、そこで拾って新しい発見があったりします。それを臣さんたちと議論で深めることがライブの醍醐味なのに、予定調和でゴールが決まっていて、そこに合わせるような議論だと、あまり意味がないと思っています。

でも、その時に大事なことは「この人は何が言いたいのか」を聴く。さらに自分の意見をマージして新しい質問を作る。それを瞬間的にやる。これをやるには、トレーニングを積み重ねるしかなくて。私も若い時すごく緊張して、用意したものしか聞けなかったりしました。だから、場数を踏むしかないかな。

村上:場数はありますよね。私も最近、いろんなイベントでモデレーターをやることが多いんですけれども、やはり回を重ねるごとに気づきもあるし、登壇した方のフィードバックを得ながら「ここはこうしたほうがよかったな」とか学んでいます。

自分自身も取材を受ける機会を通じて、記者の方からすごく学びますよね。「そういう質問の仕方をするんだ」とか。たまにグサッとくるものも、答えにくいものとかも来るんですけれども、それはそれでやはり「ああ、よく調べているな」とか「そういうアングルで来るんだ」とか。「考えたこともなかったな、そんなこと」というような時は、取材が終わった後に、その記者の方自身に興味を持ちますね。

浜田:それ、たぶんすごくいい取材ですよね。せっかく私たちも時間を取っていただくんだったら、取材をさせていただく人にもなにか新しい体験とか気づきがあるというのは、すごくいい取材のお手本だと思います。

村上:そうですね。そうするとその方が書いた他の記事を、検索して見たりとかして。「ああ、なるほどね」みたいに思ったりもしますからね。

浜田:臣さんもよくモデレーターをされて、すごく上手だなと思うんですけれども。モデレーターをされる人に自分なりの視点や仮説があると、すごく面白くなりますよね。

要は、相手が言われたことを聴くだけでもダメで。そこに自分の視点をプラスして、次の質問につながると面白いと思うんですよね。

村上:そうですね。それはまさに私がモデレーターする際に心がけていることです。単にパネラーに順番に聞いていくようスタイルだと、聞いている側もあまり参考にならないと思うんですよね。

いろんな意見が合わさって議論が盛り上がっていく。その中で新たな情報が出てきたりとか、課題をみんなで話し合うことができたら、それこそが集まっている意味だと思うんですよね。

浜田:そうですよね。さっきも言いましたように、情報・意見を混ぜたりすることで新しい価値が生まれるので。こういったライブとかも、人と人が意見を言い合うことで、ある種の新しい違う第3の視点が生まれたりとかすると思います。

パネルディスカッションも、その場に4人とか5人いて、意見が混ざることで今までぜんぜん気づかなかった視点が生まれたりする。いかにそうした場を作るかが、モデレーターの腕の見せ所ですよね。

浜田氏は、いま何を「問い」としているか

村上:おっしゃる通りだと思います、ありがとうございます。けっこう話が盛り上がって、早くも30分ちょっと経って、あと5分くらいになってしまったんですけれども。最後にぜひ浜田さんにお伺いしたかったのが、ご自身が今、どこに興味を持って何を「問い」としているのかという点です。

『BUSINESS INSIDER JAPAN』でいうと「#kutoo」とか「#metoo」とか、女性視点の記事が話題にもなりますし。すごく新鮮なアングルで僕も「ああ、すごいな」と思って見ています。こういう女性活躍だとかジェンダーなどのテーマは、浜田さん自身が意識している「問い」なのですか?

浜田:そうですね。ジェンダーの問題は、実は私自身大きな反省があって。私、バブル世代で均等法(男女雇用機会均等法)施行直後に働き出したんですけれども。1990年代はほとんど男性と同じような働き方をして、ハラスメントを受けても「これを我慢しないと働けないんだ」と口を閉じて働いてきたんですよね。

それが、おそらく時代の変化を停滞させてしまったという反省があります。今、私たちができることは、声を上げている女性たちをちゃんと応援すること。とくに若い女性たちをバックアップする。私自身も声を挙げるということなのかなと。これはずっとやっていこうと思っています。

もう1つは、いくつか集中的に取材をしたいなと思うテーマがあって。例えば、AIと人間性の両立をどう図っていくのか。特に私たちは「働き方」をテーマにしているので、テクノロジーによって人間の雇用がなくなると言われていますけれど、その中で新たな働き方をどうしていけばいいのかという点にに非常に興味を持っています。

もう1つは、コロナで明らかになった日本のデジタルの遅れです。非常に心配をしていて、特に行政や霞が関が、なぜこんなにデジタル化されないのか、まさに今、取材をしているところです。

遅れている日本のDX化を進めるには?

村上:ありがとうございます。どれも私も個人的にすごく興味があるものばかりで、特にデジタル化は働き方改革と言われて久しいですけれど、このコロナの状況でもハンコを押しに会社に行ったり、色々な課題があるわけですよね。

一方で、デジタル化が遅れているというのは本当かなとも思うんです。なぜかというと、霞が関も全部PCがあって、必要なソフトとかはあるじゃないですか。ソフトの使い方の問題はあるかと思いますけれども、変えられていないのはカルチャーや働き方、マネジメントではないのかなと。

浜田:そうですね。

村上:どうしても紙に印刷しちゃうとか、ハンコ押すためにデジタルからまたアナログに行ったりとか。そのあたりはツールの問題ではない気もするんです。

浜田:逆に臣さん、どうやったらそこを突破できると思いますか? 本当におっしゃる通りで、国会議員に説明するのも今、オンライン会議があるわけですよね。

国民には「非接触で非対面でなるべくやってください」と言いながら、国会議員の先生たちは、役人を呼びつけて説明させているわけですよ。オンラインでいいじゃん? と思うんですけど、このカルチャーを突破するのは本当に難しくて。何かいい方法ありませんか?

村上:1つ、やはり鍵は多様性なんだと思うんですよね。やはり国会にしても非常に男性比率が高く、どうしても存在感とか圧とか声の大きさとか、要は「偉さ=声のデカさ」というようなところ。

そこの文化というのが、今までこの日本のワークスタイルとして許容されてきた。これを徹底的にフラット化するとかすることでかなり変わと思います。要は「来い」とか「会おう」と言う人は、自分に自信がないのかも知れない。

浜田:そうですね。

村上:言葉では説得できないので「来い」と。「俺の話を聞け」とか「尊重しろ」と言っているわけですよね。単純にパワーの話であるので、このパワーバランスを多様化して。

浜田:変えるということですね。

村上:これによって、日本のDXは一気に進むと思うんですよ。

浜田:年齢構成もそうだし、ジェンダーバランスもそうですよね。

村上:はい。僕は最近、アンコンシャス(無意識)バイアスの話をよくしているんですけれども。やはりフラット化して、とくに言語化を正しくすると。

今の男性の年配の管理職の方というのは「察しろ。やってろ」というような気質が強い方が多いと思うんですよね。でもそれよりは、的確に言葉の力によって「これはこうすべきである」と、ロジックを立てて説明するべきではないか。それに対して、もちろん質問が来るので、「うるせぇ。いいからやれ」ではなくて、丁寧に回答しきるという合意形成の取り方が求められるようになっていくと思います。

そんな働き方が、おそらく企業のデジタル化させる最短距離ではないかと思い始めています。

浜田:コミュニケーションって面倒くさい部分があると思うんですけれども、手間を惜しまないで年配の方とも丁寧に対話して「いや、これ使ったほうが便利ですから」って、うまくその土壌に乗ってもらうことも大事ですよね。

村上:大事ですね。もしくは、もう全員がVTuberになるかですね。

浜田:うふふふ(笑)。

村上:最近、クラスターとかオンラインイベントとかでアバターが出るじゃないですか。

浜田:はい、はい。

村上:なので、国会議員だろうがなんだろうが、かわいいアバターにしちゃう。全員。

浜田:うふふふ(笑)。大きさも同じみたいな。

村上:大きさも一緒で。究極のフラット化って、バーチャルのほうで。意外と日本を含めた東アジア圏って、アニメに対して気持ち悪さを感じる人が少ない。

どこの社会にも、看板がアニメのアイコンで謝っていたりとかするので。アジアでしか見られないですよね(笑)。なんだけれども、キャラクターに対する受容性というのが非常に高いので、これはけっこう幅広い世代に対して言えると思うんですよね。

浜田:なるほど。「キャラ化されてかわいい」とか言われると、おじさんたちも喜んでくれる。

村上:喜ぶと思います。そんな世界に持っていったら、ひょっとしたらフラットな議論ができるのかもしれないというようにも思います。

浜田:面白いですね。

村上:ありがとうございます。まだまだ話足りないんですけれども、また別の機会をいただくとして、今日は「問いを立てる力」ということを、浜田さんと一緒にお話をしました。

たくさんの質問をいただいたので、あとでまとめて見てみようと思いますけれども、浜田さん、今日はお忙しいところありがとうございました。

浜田:こちらこそありがとうございます。 

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著者: ” — logmi.jp

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AIスタートアップELYZAが開発した日本語特化AIエンジンの意味 –

Asahi Watanabe

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 AI(人工知能)の研究・開発に取り組むスタートアップが日本でも次々に生まれている。自然言語処理(NPL)技術を得意とするELYZAはその1社で、9月にディープラーニング(深層学習、DL)を使った日本語AIエンジン「ELYZA Brain」を開発した。日本語テキストの認識精度が人間を超えるという同AIエンジンの適用範囲を広げるため、業種・業務の知見や豊富なデータを持つ企業との協業に乗り出す。

 ELYZA 代表取締役CEO(最高経営責任者)の曽根岡侑也氏は、AI技術の研究開発から人材育成、社会実装までを手がける東京大学・松尾研究室に在籍した2014年にIPA未踏プロジェクトに採択されたり、スマートフォンアプリを簡単に作成できる中小企業向けプラットフォームを開発、販売するIT企業を起業したりした。

 大学院修了後に松尾研究室で共同研究プロジェクトのマネージャーやNPL講座の講師などを務める中で、2018年9月に同研究室出身らとELYZAを設立した。現在、従業員約30人のほとんどが、東京大学のほか、メルカリや野村総合研究所、富士通などで経験を積んできたAIエンジニアである。

 曽根岡氏は「未踏の領域で、新しい働き方やサービスを実現すること」と、AI技術の研究開発の目的を説明する。ELYZAの主な事業は、大企業向けAI開発のコンサルティングで、例えば、DLを活用した小売業の需要予測で、メーカーや卸し、小売りのサプライチェーンの改革も支援する。

 スポーツ用品のアシックスや大手小売業などと共同研究はその一例になるという。もう1つがテキスト分析のDL活用になる。例えば、特定の契約書を大量に読み込み学習し、特定の要素を抽出したり、要約を作成したりする。2019年9月、森・濱田松本法律事務所と法務書類のリスク管理などの法務業務におけるAI活用の共同研究を開始したのが先行事例になる。法律業務のデジタル化、いわゆるリーガルテックだ。

業種・業務ノウハウを持つ企業との新サービスの共同開発

 ELYZA Brainの開発に大きな影響を与えたのは、2012年にAI研究において画像認識の精度がDLの活用で飛躍的に向上したこと。2015年には、人間を超える認識精度を実現したことで、人が行っていた作業をAIに置き換えられる。例えば、空港における出入国の本人確認や工場の生産ラインにおける不良品の検品だ。

ELYZA Brainの特徴
ELYZA Brainの特徴

 だが、「テキストの認識精度では、AIは2017年まで人に遠く及ばなかった」(曽根岡氏)。十分な教師データを準備するのが難しいからだ。特に文脈や一般常識を理解する情報量が膨大過ぎて、数千から数万のテキストを読み込んでも、認識精度のスコアは65.7と人間より20ポイント以上も低かったという。

 そういうわけで、用途はソーシャルメディアやチャットの分析など高い精度を求められないものに限定されていた。そこに、「BERT」と呼ぶDLにおける汎用的な学習モデルが登場し、認識精度が一気に向上する。東京大学工学系研究科の松尾豊教授によると、その精度は2018年9月に80.5のスコアを達成し、2019年6月には人間の精度を超える88.4を記録したという。

 曽根岡氏は、精度向上の理由は「優秀なモジュールの登場」「モデルの大規模化」「事前学習の実施」という3つの要素のかけ合わせにあるという。簡単に言えば、Wikipediaなどから一般常識に関する大量のテキストを事前学習したので、教師データは数千から数万で済むということ。「運動神経の素晴らしい選手なら数回の練習で、できるようになる」(同氏)

ELYZA Brainのできること
ELYZA Brainのできること

 そうなると、テキストを読んで判断する業務や定型的な書類の作成業務、ある程度トピックが定まった対話を行う業務といった「読む」「書く」「対話」への日本語AIエンジンの活用が可能になる。例えば、「読む」は契約書から会社名、有効期間、金額などを抜き出せる。「書く」はテキストを理解し、修正、評価した上で、より良い文書を作成できる。「対話」はコールセンターの顧客対応、外食業の注文受付に高精度なチャットポッドを構築できるということ。

 ELYZA Brainの精度は同社内の検査結果によると、人間の80を超える83のスコアだったという。「人間の精度を超えた意味は大きなこと」と、曽根岡氏は今まで不可能だったような働き方、サービスが実現可能になると期待する。例えば、医師の業務を支援する“AI医師”が考えられる。同社によれば、1日当たり約2時間費やす診察後のカルテ記入や検索、要約をAI医師に任せれば、医師は患者対応により集中できる。“AI人事”も期待される1つだ。人事採用のエントリーシートを読み、1次面接する人事担当者を支援し、従業員からの給与や労務などの問い合わせにも対応する。

ELYZA Brainを適用できるタスク
ELYZA Brainを適用できるタスク

 日本語AIエンジンを生かした業務の変革は、この他にも数多くあるだろう。同社は業界特化(医師や医療事務、弁護士、裁判官、銀行員、金融アドバイザ、ケアマネージャーなど)と、業種特化(人事や営業、法務、秘書、経営企画など)で合計30の適用領域を想定し、それぞれの業務や業界の知見やデータを持つ企業をパートナーとして募ることにした。

 先に紹介した森・濱田松本法律事務所はその1社になる。三菱総合研究所とは、調査業務へのAI活用に向けた共同研究への交流を始めたところ。こうしたパートナーには、PoC(概念実証)段階で日本語AIエンジンなど開発リソースを無償提供する。曽根岡氏は「自然言語処理の精度で、当社製品は高い」とし、パートナーの獲得で一気に日本語AIエンジンの市場開拓を推し進める考えのようだ。

田中 克己
IT産業ジャーナリスト
日経BP社で日経コンピュータ副編集長、日経ウォッチャーIBM版編集長、日経システムプロバイダ編集長などを歴任、2010年1月からフリーのITジャーナリスト。2004年度から2009年度まで専修大学兼任講師(情報産業)。12年10月からITビジネス研究会代表幹事も務める。35年にわたりIT産業の動向をウォッチし、主な著書は「IT産業崩壊の危機」「IT産業再生の針路」(日経BP社)、「ニッポンのIT企業」(ITmedia、電子書籍)、「2020年 ITがひろげる未来の可能性」(日経BPコンサルティング、監修)。



著者: ” — japan.zdnet.com

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Japanフォーラム | SUSTAINABLE BRANDS JAPAN

Asahi Watanabe

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LIFULL 小池氏(右上)、SBプロデューサー 足立氏(右下)、ベネッセ 泉氏(左下)、富士通 森川氏(左上)

サステナブル・ブランド ジャパンは9月15日、「コロナ禍で企業はどう変わったか」をテーマに「第2回SB-Japanフォーラム」をリアルとオンラインで開催した。緊急事態宣言下で、多くの企業が新たな働き方を模索した。宣言が解除されたいま、もとに戻る企業もあれば、新しい働き方、暮らし方、ビジネスへと移行する企業もある。これから企業はどう変わり、そして変わっていくべきなのか――。フォーラムでは、富士通、ベネッセ、LIFULLの3社の事例を通して、これからの企業に求められる変化について考えた。 (サステナブル・ブランド ジャパン編集局)

組織のターニングポイントが来た

富士通は7月、新たな働き方の方針「Work Life Shift」を掲げ、国内グループ社員(製造拠点や顧客先常駐者を除く)約8万人を基本的にテレワーク勤務にすると発表した。同社は2015年から在宅テレワークをトライアル実施し、2017年4月に全社に導入。緊急事態宣言前までの在宅テレワーク実践率は48%だったが、宣言中は90%、宣言後は80%となっている。現在、コアタイムのないフレックス勤務を全従業員に拡大し、定期券代の支給や単身赴任の廃止などを進める。

「もとに戻ることはない、というのが企業としての考えだ」。森川学・富士通 総務・人事本部シニアディレクターはそう語り、「テレワーク・遠隔勤務が中心となり、全員集合型から非接触型の働き方が基本になる。離散集合を通じて、自律・分散・協働できる組織をつくっていく」と語った。

「Work Life Shift」の3本柱となるのが「Smart Working(最適な働き方の実現)」「Borderless Office(オフィスのあり方の見直し)」「Culture Change(社内カルチャーの変革)」だ。これらを実行する上で「バーチャルでフラットな組織への転換」「マネジメントの転換」「コミュニケーションの転換」が重要になるという。

「組織、マネジメント、コミュニケーションのターニングポイントが来た。社員の高い自律性と信頼がベースになる。企業も社員を信頼し、社員も企業を信頼する必要がある。両者が対等になることが求められる。これまで日本企業はきちんとした就業規則をつくり、ルールを設けてきたが、そうしたものを一旦壊そうという考え」

富士通では今後、自律的な人材とそれを支える人事プラットフォームを設立する方針で、その一環としてジョブ型人事制度を導入する。

コロナ禍で起きた「いい変化」をどう持続させるか

ベネッセはコロナ禍で学校が一斉休校になる中、わずか数日の間に、さまざまな教育上の課題解決に取り組んだ。その一つが、他社がダウンロード版教材を無償提供する中、紙の総復習ドリルを配布したことだ。ネットや印刷環境が揃っていない子どもへの配慮と、「これまでの知見から、年齢が低い子どもにとっては鉛筆を持って書くことが重要と考えたため」と説明する。最終的には40万部を全国に配布。その後、休校が長期化する中、学校によって学力差が生じ始めたため、その差を診断する「全国実力診断テスト」も実施した。さらに、「幼稚園がないことで生活リズムが崩れる」という要望に応えるために「オンライン幼稚園」サービスを立ち上げた。幼稚園が始まる時間帯に合わせて、挨拶をし、体を動かし、歌い、昼休みをとるといった幼稚園仕立ての動画を公開した。

こうした迅速な対応ができた背景に、1年前から行ってきた「パーパス(存在意義)の見直し」がある、と同社ブランド広報部の泉ひろ恵課長は説明する。「教育を行う企業として、エビデンスを重視し、石橋を慎重に叩いて渡る姿勢でやってきた」と言うが、コロナ禍で社会からの要請に応え、パーパスを実行したことである変化が起きた。

「社員が変わった。目の前で発生したことに対して、一人ひとりがきちんと自分の目で見て、頭で考えて実行するという習慣がついた。そういう社員が増えるということは、変化が常態化する将来に向けて、会社が生き残るための術を得たと言えるかもしれない。緊急事態宣言下で生まれた『いい変化』をどう継続させていくかがこれから重要になる」

教育現場でもコロナ禍で変化が生まれているという。学童保育では、子どもたち自身がウイルス対策に率先して対応するようになり、塾はオンライン指導と対面指導のそれぞれの良さを発見し、学校でもインターネットを生かした学びが加速するなど変化が起きている。

自分らしく自由に働ける企業になれるか

LIFULLは2017年、場所やライフライン、仕事などの制約に縛られることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方を実現できる社会を目指し、共同運営型コミュニティ「LivingAnywhere Commons」を設立した。シェアサテライトオフィスとレジデンスを備えた複合施設を日本各地で展開している。「そういう生き方を選択できないこと自体が社会課題と考えた」とLivingAnywhere Commons事業責任者の小池克典氏は設立理由について語った。

LivingAnywhere Commonsは、1IDあたりの月額が2万5000円。費用には滞在費用と水道光熱費、通信費が含まれる。全国のLivingAnywhere Commonsの拠点を巡って、年間30万円で暮らすことも可能だ。

「ミッションは定住からの解放。地方創生が目的ではない。食や電気、通信、水道、医療、教育などの制限から開放されることで、人は自分らしく、もっと自由に暮らせるようになる。その結果として、地方創生などの課題解決にもつながっていく」

今年7月、LIFULLは、企業や自治体と連携して拠点を一気に増やすため、場所に縛られない働き方を実現するためのプラットフォーム構想「LivingAnywhere WORK」を立ち上げた。

「働く場所の選択肢がいまはオフィスか家かの2つしかない。それを100、1000に増やすと日本の働き方も大きく変わってくる」

その選択肢に全国自治体を加えることで、過密状態を避け、多様な働き方・ライフスタイルを実現しながら、個人や企業、地域による多方向の交流を活性化していくことができる。今後、賛同した企業70社や自治体20社(9月1日時点)への意識調査、ワーケーションの実証実験、自治体とのマッチング、イベントや勉強会、サテライトオフィス開設に伴う不動産情報の共有などを行う。なお、LIFULLでもLivingAnywhere Commonsを勤務地として許可し、社員が利用している。すでに、さまざまな企業の人が集まることで、集まった人たちによる連携や協創が実際に生まれているという。小池氏は最後にこう話した。

「『自由』や『寛容な働き方』というワードに関心があるのは20-30代前半の世代。採用のシーンでも効果が生まれている。採用する人の約3割は、そういう新しいライフスタイルを実践したい、地域に貢献したいという考えを持っている。これからは、スーツを着て、会社に定時に行くというライフスタイルは求心力がなくなるのではないか。会社は磁石のような機能になる。より自由に、自分らしさを表現できる企業に働く人たちは集まって来るのではないだろうか」

ファシリテーターを務めた足立直樹 サステナビリティ・プロデューサーは、「もうもとには戻らないということを強く感じた。変化は始まり、社員のマインドセットも職場の概念も、それをどう使っていくかということも変わってきている。若い世代は、いいお給料をもらいたいということよりも、なにか新しいものを一緒につくりたいという理由で職場を選ぶようになってきている」と語った。事例発表の後にはワークショップも行われた。

次回のSBJフォーラムは11月17日、『WE ARE REGENERATION』をテーマに開催。これから社会を再生し、その中で企業が求められる役割を考える。

<お問い合わせ>
サステナブル・ブランド ジャパンの法人会員コミュニティ「SB-Jフォーラム」にご興味のある方は事務局までお問い合わせください。
SB-Japanフォーラム事務局(株式会社博展) 
E-mail: [email protected]



著者: ” — www.sustainablebrands.jp

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在宅勤務で“働きすぎ”が増加 「自己管理能力」を高めるために取り入れるべき20分の朝トレ | 朝日新聞デジタル&M(アンド・エム)

Asahi Watanabe

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コロナ禍による運動不足が大きな問題になっています。「運動不足は作業効率の低下にもつながる」と警鐘を鳴らすのは、プロスポーツ選手をはじめ1万人以上のトレーニング指導を行い、モチベーショナルコーチとしても活動するパーソナルトレーナーの中野ひろゆきさん。働き方が変わりつつある今、ビジネスパーソンに求められる力とは? ウィズコロナ時代に必要なカラダづくりを中野さんに教わります。
 

日本人は自己管理が苦手

在宅勤務で“働きすぎ”が増加 「自己管理能力」を高めるために取り入れるべき20分の朝トレ
新型コロナウイルスの新規感染者が減少傾向にあるとはいえ、「原則」在宅勤務を継続している企業は少なくないと思います。驚くことに、日本生産性本部が5月中旬に実施した調査によると、新型コロナウイルス感染拡大防止のために導入が進んだ在宅勤務で「効率が下がった」とする声が6割を占めました。在宅勤務の課題は大きく二つ。一つは机や椅子、Wi-Fiなど環境の整備、もう一つは仕事とプライベートの境目がなくなったことによる生産性の低下。

私たちは、小学生の頃から“右へならえ”を強く意識して、考えるよりも覚えることを重視した教育を受けてきました。社会に出てからも服装や身だしなみまで細かく定められた規則を守り、マニュアルに従って作業をして、会社に管理されることに慣れてしまっています。しかし、コロナ禍により在宅勤務が急拡大し、企業は働く人に主体性を求めるようになり、今もなお新しい働き方に戸惑っている社会人も多いのではないでしょうか。覚える時代から考える時代へ一気にシフトしている今、自己管理能力を身につける必要があります。 
 

朝のルーティンで脳を切り替える

出社することが当たり前だったときは、身支度や通勤をすることでスイッチの切り替えができていました。しかし、本来スイッチがオフになっている自宅での勤務は、出社しているときのように仕事モードになるのが難しくなります。また、在宅勤務で問題視されている長時間労働は、公私の区別がつけづらく、定時を超えてもダラダラと仕事をしてしまう、という声が多いようです。ただでさえ“誘惑”が多い在宅勤務において、メリハリをつけて自分で時間を管理できないと、生産性を低下させるというわけです。
 

在宅勤務で“働きすぎ”が増加 「自己管理能力」を高めるために取り入れるべき20分の朝トレ
朝・昼・夕ですべき仕事を決める
中国古代の兵学者・孫武の著書とされる兵法書『孫子』のなかに、「朝の気は鋭、昼の気は惰(だ)、暮の気は帰(き)」という言葉があります。これは、「朝方は気力がみなぎり、昼間になればその気力は萎えはじめ、さらに日が暮れる頃になると、気力は尽きてしまう」という意味です。現代の社会人に置き換えても、時間帯によって取り組む仕事を調整することで、作業効率の向上が期待できます。

  
朝の運動で仕事をするための脳をつくる
ジョージア大学(The Department of Exercise Science math the University of Georgia)の研究によると、20分の軽い運動をした後は認知能力、集中力や考察力が高まることがわかっています。運動によって心臓から脳へ送られる血液量が増えて、意欲や学習に関係のあるドーパミンが分泌され、脳の機能が向上することが理由として挙げられます。上述したように、朝方は一日の中で最も活発なときなので、始業時間前に20分間の運動をするにはもってこいです。
 

プログラム:インターバル走

朝活にはジムに行かなくてもできるインターバル走がおすすめです。同じペースで走り続けるのとは違い、一気に体力の限界に追い込むことで、心臓が送り出す血液量を増加させることができます。通常のランニング(8㎞/h程度)より脂肪燃焼効果は約4倍といわれ、筋肉増加にも効果的です。
 

メニュー

1. ウォーキング:5分
2. 軽いジョギング(時速 約6㎞):5分
3. 50mダッシュ⇄50mウォーキング:7分
4. ウォーキング:3分
 

【MINI COLUMN】
運動のやる気スイッチについて

健康やダイエットのためには、運動を持続するのが理想的とは分かっていても、一時的にやる気が出ないときもあるはず。そんな時に試してほしい、やる気モードに切り替える方法をご紹介します。
 

単に運動する気にならない場合

憧れの人をSNSをチェックするなどして、「なぜトレーニングを始めたか?」を思い出すことが大切です。テンポの速い音楽を聴いたり、好きなスポーツの名場面やアクション映画を観たり、“アドレナリンが出る状況”をつくるのもモチベーションアップに効果的です。
 

体調がすぐれない場合

身体に危険を及ぼすような体調不良は休息が必要ですが、少しのだるさや二日酔い、気持ちが晴れない時にはトレーニングをすると気分転換になります。トレーニングを始めて一番しんどいのは最初の3分間。これは身体のエネルギー生成方法が最初の3分間とそれ以降で異なるためです。最初はしんどいけれど時間が経つにつれ、気持ちが乗り楽しくなってくるはず。トレーニングを休むのは簡単ですが、5分だけでもトレーニングすると“塵(ちり)も積もれば山となる”ように未来は変わってきます。

私たち人間はカラダを使って動くことが嫌いで、便利さを追求した社会の形成を行ってきました。トレーニングは自らカラダを動かし、重りを持ち上げたり、あり得ないポーズをしたり、“非日常的なことをやる時間”で、私たちの志向とは矛盾しています。しかし、そもそも人間は動物の一種であり、“動く物”なのです。トレーニングに対するモチベーションを「趣味」から「習慣」に成長させていけると、人生がさらに豊かになるはずです。

(イラスト:Kotaro Takayanagi、文:中野ひろゆき)

PROFILE

中野ひろゆき

1984年大阪生まれ。カナダ・オカナガン大学経営学部マーケティング学科卒業。2002年~2006年までカナディアン ジュニアフットボールリーグ(CJFL)の日本人初の契約選手としてOKANAGAN SUN(オカナガン サン)で活躍。2004年度はカナダ準優勝の実績。帰国後25歳で起業し、健康経営コンサルティング事業、パーソナルトレーニングジム事業、豆腐スムージー事業など「健康と生き甲斐」をテーマに事業を展開。テレビ・ラジオのコメンテーターや講演なども行う。

著者: ” — www.asahi.com

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日本の働き方

【大河原克行の「パソコン業界、東奔西走」】コロナ禍のパソコン市場でなにが起きているのか? 5つの「緊急事態」が国内市場を直撃 – PC Watch

Asahi Watanabe

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GIGAスクールによって需要が増大しているChromebookは量販店での存在感はまだ低い

 2020年度上期(2020年4~9月)が、まもなく終わろうとしている。2020年度上期は、新型コロナウイルスの感染拡大によって社会は大きく変化し、働き方が変わり、新たな生活様式が浸透した。

 それにともない、テレワーク需要やGIGAスクール需要が拡大し、パソコンの価値が再認識され、国内パソコン市場は、業界関係者の想定を大きく上回る出荷実績を達成した。その点だけを見れば、パソコン業界全体では明るい結果が出ていると言っていい。

 だが、取材を進めると、そのなかで、「緊急事態」とも言える状況が相次いでいることもわかった。それは、「日本のパソコン業界が経験したことがない5つの出来事」と言い換えることができ、今後の業界勢力図にも影響を及ぼすものだと言える。

 コロナ禍の国内パソコン市場で、なにが起きているのだろうか。国内パソコン市場のいまを追ってみた。

すべての業界関係者が予測を外した2020年度上期

 2020年度上期の国内パソコン市場において、最大の「緊急事態」は、パソコン業界のすべての関係者が、誰一人として、予測を当てることができず、計画どおりに物事を進められなかったことだ。しかも、需要予測だけでなく、調達計画や生産計画、在庫予想、販売予想のすべてが外れている。

 あるパソコンメーカー幹部は、「2020年に入ってから、予測や計画はなに1つ当たっていない。自信をなくすほど」と、自虐的に笑って見せる。

 すでに本誌でも伝えたが、IDC Japanが発表した2020年4~6月におけるパソコンの国内出荷台数は、前年同期比0.7%減の396万台となった(史上初、レノボなど外資系パソコンブランドが上位3位までを独占参照)。前年同期比微減という実績は、誰もが予想をしなかった健闘ぶりだ。

 もともと2020年度は、2020年1月のWindows 7のサポート終了に伴う特需の反動で、大幅な出荷減少が見込まれていた。

 業界団体である一般社団法人電子情報技術産業協会は、毎年2月に、通称「黒本」と呼ばれる「AVおよびIT機器の世界需要動向調査」を発行しているが、ここでは、前年比33.4%減の985万台にまで減少すると予測されていたほどだ。

 つまり、市場規模は3分の2にまで減少するというのが、年初での前提だった。

 この予測値がまとめられたのは、2019年後半であり、その時期には、政府のGIGAスクール構想が、まだ固まっていなかったこと、当然のことながら、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は想像さえもできない段階であり、これだけ一気にテレワークが浸透することも想定外である。

 だが、業界団体が示したように、もともとは、これだけ大幅な減少が想定され、それが市場動向を見る上での基本姿勢であったものの、そこにGIGAスクール構想が加わり、テレワーク需要が加わったことで、結果は想定を大きく上回るものとなったのだ。

伸びる市場と縮む市場の大きな格差

 ただ、より注目しておかなくてはならないのは、その中身だ。1つは、法人市場および家庭市場の動きが、いずれも想定外であったことだ。

 IDC Japanの4~6月の調査では、法人市場は前年同期比17.0%減の237万台、家庭市場は40.7%増の159万台となった。実は、IDC Japanの調査では、法人市場のなかには、GIGAスクール構想による教育分野向けパソコンの数字が含まれている。

 同社の調査では、それ以上の数値を明らかにしていないために、各社への取材をもとに推測するしかないが、需要が増加した教育向けパソコンを除いた、大手企業や中堅中小企業、官公庁といった法人向けパソコンは、前年実績の3分の2程度にまで落ち込んでいると見られる。

 その一方で家庭向けパソコンは、在宅勤務の増加によるテレワーク需要に支えられて、4割も増加しているのだ。

 業界全体のトレンドは、家庭向けパソコン市場は今後も大きな成長は見込めないというものだった。そうした前提において、法人向けパソコン市場は3割以上も下がり、家庭向けパソコンは4割も増えた。これまでのパソコン業界の歴史を見ても、業界の予想を覆すかたちで、ここまで需要が極端に「振れ」たことはなかったと言える。

 もう1つは、ノートパソコンの構成比が上昇したことだ。

 JEITAの国内パソコン出荷統計によると、2019年度(2019年4月~2020年3月)のノートパソコンの構成比は72.9%だった。2014年度以降、ずっと70%台前半から中盤で推移している。2013年度には70%を切っていたほどだ。月別推移を見ても、2020年3月までは70%台で推移していた。

 だが、2020年4~6月のノートパソコンの構成比は82.8%と、これまでに例がないほど高まっている。

JEITAによるノートパソコンの月別構成比

 出荷台数を前年同期比で見ると、ノートパソコンは3.6%増となっているのに対して、デスクトップパソコンは、38.7%減という結果だ。

 ちなみに、前年同期はすでにWindows 7特需や消費税導入前の駆け込み購入がはじまりつつあり、パソコン市場全体で前年同期比35.5%増という高い成長を記録していた。もともとは低迷すると見られていた状況において、今年(2020年)のノートパソコンの出荷台数は、前年の高い実績を上回る結果になったのだ。

 ノートパソコンの増加の背景には、テレワークにおいて、ノートパソコンを選択する動きが顕著だったこと、そしてGIGAスクール構想では、導入対象となるパソコンが2in1となっていることが影響している。

 ここでも、ノートパソコンは3割減という想定をいい意味で裏切り、前年実績を上回る需要となり、デスクトップパソコンは約4割減となっている。ここでも予想外の極端な需要の「振れ」が出ているのだ。

パソコンメーカーのシェアが大きく変動

国内PC市場ブランド別シェア(日本HPの資料より)

 想定外の需要は、日本だけではない。グローバルでも同じことが起こっている。

 IDCの調査によると、2020年4~6月の全世界のパソコン市場は、前年同期比11.2%増の7,230万台と2桁成長を記録。同社では、これが当初の予想を超える需要となっていること、なかでもビジネスや学校での継続性を維持するために、ノートパソコンの需要が高まっていることを示している。

 こうした想定外の状況においては、各社の対応力がそのままシェアに反映されやすい。いわば、調達力、生産力、販売力、そしてなかには政治力といったものが影響して、シェアが変動することになる。

 実際、コロナ禍の国内パソコン市場は、パソコンメーカーのシェアが大きく変動した。これが、2つ目の出来事だ。

 IDC Japanの調査では、Lenovo傘下のレノボ・ジャパン、NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)、富士通クライアントコンピューティング(FCCL)を1つのグループとしてカウントしており、この3社で、40.9%と圧倒的なシェアを持っていることがわかる。

 同社が公式に発表しているのはこの数字だけだが、パソコンメーカー各社の取材を通じて、これをブランド別に見てみると、大きな変化が起こっていることがわかる。

 首位は日本HP、2位がレノボ・ジャパン、3位がデル・テクノロジーズとなっているのだ。しかも、首位の日本HPの17.1%と、3位のデル・テクノロジーズの16.2%までの差はわずか0.9%。1%以内に、3つのパソコンブランドがひしめく激戦となっている。

トップシェアを維持した日本HPのPC

 前述した既報の記事で伝えたように、トップ3のなかに富士通やNECといった国内ブランドが入らなかったのは史上初のことだ。そして、この3位までの順位はグローバルでの順位と同じだ。IDCによると、2020年4~6月のグローバルのシェアは、HPの25.0%、Lenovoの24.1%、デル・テクノロジーズの16.6%の順となっている。

 ここから推測されるのは、グローバルでの大規模な出荷実績を持つパソコンメーカーが、その調達力を活かしたビジネスを展開したという点だ。

 IntelのCPUは相変わらず逼迫した状況が続いている。そして、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、今年前半には中国の生産拠点が相次いでロックダウンし、3月以降はその影響がアジアに伝搬し、生産拠点が閉鎖されたり、フル生産ができなかったりという状況が長く続いていた。

 パソコンを構成する部品の調達に支障が生まれるなかで、需要は予想を上回るものとなっている。しかも、家庭向けパソコンの需要が増加し、ノートパソコンの需要が高まるという予想外のモデルミックスも発生している。

 コロナ禍において、まさに各社の調達力が試された四半期だったと言っていいわけだ。

 実際、IDCのグローバルの集計では、各社によって差は生まれているものの、上位5社の合計は前年同期比12.3%増と市場平均を上回っているのに対して、6位以下のメーカーの合計は6.8%増にとどまっており、大手メーカーが調達力を活かして成長したことがわかる。

 国内パソコン市場のブランド別順位において、グローバルと同じ構成になったのははじめてのことだが、これは今回かぎりの一過性のものではないとの見方が少なくない。今後グローバルトップ3が、日本でも上位を独占し続ける時代が訪れるかもしれない。

GIGAスクール構想がパソコン需要を牽引

 2020年度の国内パソコン市場を俯瞰する上で、重要な要素となるのが、GIGAスクール構想である。これが3つ目の出来事だ。

 GIGAスクール構想では、児童生徒に1人1台のパソコンを整備することになるが、当初は2023年度までに整備をする予定を、政府は前倒しで進めることを決定。9月11日に文部科学省が発表した計画では、2020年度中に自治体全体の99.6%で整備を完了することになるという。まさにパソコン市場にとっては、大きな特需とも言える状況が生まれているが、これも、パソコン業界にとっては、想定外の出来事だ。

 2020年4~6月では、パソコン市場全体の約1割がGIGAスクール構想に関する実績との見方が支配的だが、この構成比は下期にかけて一気に増加することになるのは確かだ。

 試算では、最大で約950万台の需要が上乗せされるとの見方がある。Windows 7特需に沸いた2019年度の国内パソコン市場の出荷実績が1,530万4,000台(MM総研調べ)だったことと比較しても、年間総出荷台数の6割に匹敵する需要が新たに創出される計算だ。

 だが、文部科学省の発表では、2020年8月時点で納品が完了しているのは、1,811自治体のうち、2.0%の37自治体にとどまっており、整備目標から大きく乖離している。

GIGAスクールの納品完了時期

GIGAスクール構想の都道府県別納品完了時期

 パソコン業界からも、製品の調達状況などを考えれば、全自治体の99.6%という整備目標の達成は難しいという声も聞かれる。文部科学省による調査でも、12月までに納品が完了しないとする自治体の割合が全国の過半数以上を占めているのが実態だ。

 ここでの課題は、2020年度内に、教育分野向けにどれだけのパソコンを調達でき、それを納品できるのかが、これからのポイントになる。

GIGAスクールに慎重な姿勢を見せるパソコン業界

 ただ、GIGAスクール構想に対するパソコン業界の対応は、慎重であることも感じられる。ある業界関係者は次のように話す。

 「GIGAスクール構想によるパソコン導入は、長年にわたり、自治体とビジネスをしてきた地元ディーラーが窓口になることが多い。だが、世界規模で想定以上のパソコン需要があること、コロナ禍でサプライチェーンが分断されていたことを考えると、確実にパソコンを供給できるかどうかといった点に不安がある。

 仮に受注をしても、約束の期間内に納品ができないようだと、窓口となったディーラーが責任を負うことになり、場合によっては、今後の取引関係に影響を及ぼすという事態も想定される。地元ディーラーにとっては死活問題につながる可能性すらある。

 そのため、確実に納められる量だけを受注するということになり、見込み受注を背景に、部品や完成品の調達を増やすといったことができない。その点では企業からの受注よりも、慎重にならざるを得ない」。

 たとえば、見込み受注をベースにすれば、部品の調達量や生産量を増やしたり、海外からの振り分け量を増やしたりといったことができるが、確実に納品できることが約束できない分までを受注することは、販売現場の混乱を招くことにつながりかねないというジレンマがある。パソコン業界は、大きな需要を前に、アクセルとブレーキの踏み方に苦慮しているのが実情だ。

GIGAで躍進するChromebook

 一方、GIGAスクール構想による教育市場へのパソコン導入において、大きな変化が起こっている点が見逃せない。それは、Chromebookの躍進である。日本のパソコン市場がはじめて体験する4つ目の出来事である。

 GIGAスクール構想では、導入するパソコンおよびタブレットの仕様が決められており、Windows機、Chromebook、iPadが導入対象となっている。

 これらの構成比は明らかにはなっていないが、パソコンメーカーやシステムインテグレータなど、教育現場に近いところの声をまとめると、Windows機、Chromebook、iPadの構成比は、ほぼ均等だという。特定市場とは言え、ここまでChromebookが存在感を発揮するのははじめてのことだ。

 Googleによると、Chromebookは全世界で約4,000万台が教育分野で利用されており、米国やニュージーランド、スウェーデン、カナダ、オランダでは、Chromebookが教育分野でもっとも利用されているデバイスになっているという。

 Googleが開設したアプリ開発者向けサイトのChromeOS.devによると、米国における2020年3月~6月のChromebookの販売台数は前年比127%増と、2.3倍にも急拡大しているという。

 これは、それ以外のノートパソコンが40%増であることに比較すると、約3倍の伸びであり、教育分野だけでなく、コロナ禍において、自宅で仕事をするさいのデバイスとしての導入も促進されていることが背景にあるようだ。想定以上の成長に、米国においては、Chromebookの品薄が続いている状況だという。

 Googleでは、日本のGIGAスクール構想における導入に向けて、GIGAスクール構想に対応したGoogle GIGA School Packageを用意しており、1台45,000円の補助に合致する提案が可能であったり、管理性に優れていること、クラウドベースの汎用性を実現し、いつでも、どこでも、どのデバイスからも、安全にアクセスできるといった点を訴求。これが教育現場から受けているという。

 この影響は、家庭向けパソコン市場にも少しずつ表れている。全国の主要量販店の販売データを集計しているBCNによると、2020年8月には、Windowsパソコンが前年同月比15%増であったのに対して、Chromebookは71.3%増と大きな成長を遂げている。学校で導入されているパソコンと、同じ環境を子供にも与えたいという動きが見られている。

 とは言え、この数字を鵜呑みにするわけにはいかない。むしろ、量販店における存在感はまだまだ薄い。BCNのデータによると、2020年8月のノートパソコン市場におけるOS別構成比は、Windowsが79.9%と圧倒的で、次いでMac OSが19.1%を占めている。Chrome OSはわずか1.0%でしかない。

【表1】ノートパソコンの搭載OS別販売台数構成比推移
年月 Windows 10 macOS Chrome OS
19年08月 82.5% 16.8% 0.7%
19年09月 83.7% 15.8% 0.5%
19年10月 80.1% 17.8% 2.1%
19年11月 82.2% 16.1% 1.8%
19年12月 84.2% 14.0% 1.8%
20年01月 88.8% 10.5% 0.8%
20年02月 81.7% 16.7% 1.6%
20年03月 81.7% 14.4% 3.9%
20年04月 89.0% 9.3% 1.6%
20年05月 82.3% 16.9% 0.7%
20年06月 76.1% 22.8% 1.1%
20年07月 77.9% 21.1% 1.0%
20年08月 79.9% 19.1% 1.0%
【表2】ノートパソコンの搭載OS別販売台数前年同月比
年月 全体 Windows 10 macOS Chrome OS
20年08月 109.9% 115.0% 136.7% 171.3%

 学校へのChromebookの浸透な勢いが増すことで、量販店市場でのシェアを伸ばすことができるのかが、これからの注目点になると言えよう。

GIGAスクール構想への対応差がシェアに影響?

 2020年度において、国内パソコン市場の需要の目玉となるGIGAスクール構想は、パソコンメーカー間のシェア争いにも影響を及ぼすことになりそうだ。

 その影響は、2020年4~6月で、すでに表面化している。

 この期間において、ブランド別上位5社のうち、市場全体でシェアを伸ばしたのは、レノボ・ジャパンとデル・テクノロジーズの2社。一方で、シェアを落としたのは首位の日本HPと、富士通クライアントコンピューティング、NECパーソナルコンピュータの3社だ。

 レノボ・ジャパンは、企業のテレワーク需要を的確に捉え、企業向け需要でもっとも高い成長率を達成したが、GIGAスクール構想向けにも余念のない準備を進めてきたことが功を奏した。

 同社のデビット・ベネット社長の音頭取りで、早い段階からGIGAスクール構想における需要にフォーカスしたモノづくりを推進。NTTコミュニケーションズとともに、44,990円で導入できる「GIGAスクールパック」を、Windowsだけでなく、Chrome OSでも用意。現場の選択肢を広げるといった手も打ってきた。GIGAスクール構想にもっとも適したパソコンを、幅広いラインナップで用意したことがプラスになっている。

 また、デル・テクノロジーズも、Windowsパソコンだけでなく、ChromebookをGIGAスクール向けに用意。とくに、Chromebookの分野で存在感を発揮して見せた。

 これに対して日本HPは、IDC Japanが「GIGAスクール構想向けの出荷がなかったために競合と比較して不調だった」と指摘したように、GIGAスクール市場で遅れを取ったのが、シェア減少の理由となっている。

 HPは、米国の教育市場において高いシェアを獲得。とくにChromebookでは、米教育市場でトップシェアを獲得している。また、テレワーク需要が拡大するなか、欧米市場でChromebookを導入するといったトレンドにも対応してきた。

 しかし、日本ではこれまでChromebookの実績が低かったこともあり、多くの実績を持つ欧米市場に、品薄状態にあるChromebookが優先的に供給され、その結果、日本のGIGAスクール構想への対応が遅れたと見られる。

 富士通クライアントコンピューティングは、Chromebookを製品化していないこと、NECではGIGAスクール構想向けにChromebook は出荷したものの、同構想に対応したWindowsパソコンの出荷が9月以降となったことがマイナスに影響している。

 つまり、これらのパソコンメーカーは、GIGAスクール構想の需要において、Windowsパソコン、あるいはChormebookのいずれかしか、ラインナップできない状態だったとも言え、iPadの市場までを含めると、GIGAスクール需要においては、約3分の1の市場でしか、ビジネスができなかったとも言える。3分の2の市場はビジネスの範囲外としてあきらめざるを得ない状況だったのだ。

 今後、GIGAスクール構想による需要が拡大するなかで、各社のラインナップや供給体制はどうなるのか。これが、パソコンメーカー各社の勢力図に影響を与えるのは必至だ。

NECとレノボの立場が逆転

 そして、最後の1つはNECパーソナルコンピュータを取り巻くはじめての出来事だ。

 IDC Japanをもとにしたブランド別シェアでは、2位にレノボ・ジャパンが入り、NECパーソナルコンピュータは5位となった。
これは、NECレノボ・ジャパングループになって、はじめて、NECのシェアを、レノボが上回ったことになる。

 2011年7月に、NECレノボ・ジャパングループのジョイントベンチャーがスタートした当時は、国内トップのNECのシェアが20%強、レノボのシェアは5%程度だった。その後も、NECがずっとレノボを上回るかたちで推移しており、2020年1~3月まで、その状況は変わらなかった。

 だが、2020年4~6月で、この関係がはじめて逆転したのだ。

 これまで触れてきたように、想定外の出来事が相次ぐなかで、レノボ・ジャパンは、テレワーク需要やGIGAスクール構想による需要をうまく捉えて、シェアを拡大させた。

 また、NECパーソナルコンピュータの米沢事業場では、ThinkPadシリーズに加えて、法人向けデスクトップ「ThinkCentreシリーズ」のCTO生産を開始。サポート拠点である群馬事業場では、レノボブランドパソコンの1日修理率を95%にまで高め、さらにキッティングを行なえることができるエリアを新設しており、レノボ・ジャバンが目指す「JAPAN MADE & SUPPORT」の体制を着実に強化している。レノボ・ジャパンのパソコンの販売を拡大するための体制づくりが着実に進められているのだ。

NECパーソナルコンピュータの米沢事業場ではレノボのPC生産が拡大している

 レノボとNECによるジョイントベンチャーは、これまで明らかにしている契約内容では、2026年6月30日までは、その内容が自動延長されることなっている。

 つまり、2026年6月までは、NECレノボグループを通じて、NECブランドのパソコンが、国内で販売されることが決まっている。だが、その先については未定だ。

 今回はじめて、マジョリティとマイノリティの立場が逆転したことで、長期的視点では、これが6年後の判断にどうつながるのかも気になるところだ。

 2020年度上期の国内パソコン市場において、相次いだ新たな出来事は、これからの「ニユーノーマル」として定着するのか。いずれにしろ、2020年度上期に、市場勢力図が変化しはじめたのは確かである。



著者: " -- pc.watch.impress.co.jp "

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