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日本の働き方

エージェンシー・レポートカード2019:博報堂 | 深層 | Campaign Japan 日本

Asahi Watanabe

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デジタル分野で確固たる地位を築くという目標を掲げ、昨年は幅広い事業に取り組んだ博報堂。海外での積極的な活動や、外部企業との提携によるイノベーションの加速化も目立った。

11月にはタイのデジタルエージェンシー「ウィンター・イージェンシー(Winter Egency)」の株式を取得、同国で新たなスタッフを100人以上獲得した。1月にはドイツの「サービスプラン」、英国の「アンリミテッド」社と業務提携。3社は「合同チームを結成、一つのユニットとしてグローバルビジネスに乗り出す」と声明を発表した。

ベトナムとミャンマーで事業を展開し、2018年に博報堂の子会社となった「スクエアコミュニケーションズ」は昨年、カンボジアにも進出。同じく昨年、博報堂が株式を取得したフィリピンの「IXM」と「BCI」社、インドネシアの「Hデジタル・インドネシア」は「クライアントに貢献し、地域での認知度を高めている」と博報堂スポークスパーソンは語る。

中国では「広東省広告集団股份」と戦略的パートナーシップを締結。両社は従来型メディアとデジタルメディア、ブランディング、スポーツマーケティングなどで協業を進める。また、2018年にバイドゥと設立した「Hakuhodo×Baidu Japan プランニングスタジオ」は、「中国をターゲットとするクライアントから高い評価を得ている」(同スポークスパーソン)。同スタジオは、バイドゥの検索データと中国消費者のテレビ視聴に関する定量調査データをかけ合わせ、新たなプランニングツールを開発した。

カテゴリー 2019 2018
マネジメント C C
クリエイティビティー B- C+
イノベーション C+ C+
ビジネス成長 C NA
人材とダイバーシティ C+ C+

A-: 昨年、水島CEOは弊社のコミュニティーに対し、「デジタル時代の到来に向け、我々自身を変革する」と約束した。弊社のクリエイティビティーを生かし、斬新な手法で新たな価値を創造していく。 

デジタルエージェンシー「アイレップ(IREP)」は昨年、博報堂DYホールディングスの完全子会社となった。「博報堂グループのデータとツール、資金や人材を活用することで、アイレップはさらに競争力を高めている」(同スポークスパーソン)。

確かにこれらの取り組みは意義がある。だが、断片的な印象は拭えない。博報堂は「国境を超えたサービス提供力の強化が優先」というが、説得力に乏しい。

昨年4月には、博報堂が事業主となり、分野を超えたクライアントやパートナーと新規事業を創出する組織「ミライの事業室」を設立。アイデアは明快で将来性を感じさせるが、今のところ目に見える成果は出ていない。

加えて、ブロックチェーンとAIにも注力する。昨年10月にはソフトバンクとともに合弁会社「インキュデータ(Incudata)」を設立。両社のデータを活用し、クライアントの戦略立案・実施をサポートする。また、日本テレビとはテクノロジー面で協働、MR(複合現実)を活用したテレビCMのプロトタイプコンテンツを開発。米テクノロジー企業「インストリーマティック(Instreamatic)」とは、インタラクティブな音声広告の研究を進める。

博報堂の新たなVI(上)と旧VI(下)

残念ながら、こうした新しいビジネスとそのクライアント、収益に関して博報堂は詳細を一切公表しないので、その業績は評価できない。いずれにせよ、全体的評価には大きく影響しないので、我々は昨年同様「C+」を付けた。確かに前記の取り組みは賢明で、将来性を感じるものだ。しかしながら、実際どのようにビジネスにつなげていくかというインサイトに乏しく、「マネジメント」や「イノベーション」の項で高い評価を下すのは難しい。

クリエイティビティーに関しては、自信を持って評価を上げたい。昨年、博報堂は各地の広告賞で平年以上の成績を収めた。その中心となったのはやはりTBWA HAKUHODOだが、博報堂ケトルなど他の組織も貢献。カンヌライオンズではデザイン部門でゴールドとシルバー、ブランドエクスペリエンス&アクティベーション部門でシルバー、エンターテインメント・ライオンズ・フォー・ミュージック、メディア、インダストリークラフトの各部門でブロンズを獲得した。

スパイクスアジア2019では、カー用品量販店「ジェームス」のために制作した愉快な連続10秒ドラマ「愛の停止線」が2つのグランプリを受賞。さらに7つのゴールド、8つのシルバー、14のブロンズを獲得した。D&AD(ブリティッシュ・デザイン&アートディレクション)賞では博報堂インドネシアがグラファイトペンシル(シルバーに相当)、博報堂とTBWA HAKUHODOが3つのウッドペンシル(ブロンズ)を受賞した。

年末にCampaignが主催する「日本/韓国 エージェンシー・オブ・ザ・イヤー」では合計8つの賞を獲得。2年連続で受賞した「クリエイティブエージェンシー・オブ・ザ・イヤー」をはじめ、そのうち7つがゴールドだった。また、個人では清水恵介氏が「クリエイティブパーソン・オブ・ザ・イヤー」、赤星貴紀氏が「ストラテジック/ブランドプランナー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。

働き方改革への取り組みでは、昨年のエージェンシー・レポートカードで「明確な方針がなく、落胆させる」と記したが、その後具体的ルールを導入。例えば「スラッシュ7」は午後7時以降の会議や打合せ、「サイレント10」は午後10時以降の仕事に関する連絡を控えるというもの。こうした対策は、「総労働時間を減らす上でまずまずの効果を発揮している」(同スポークスマン)。

ダイバーシティとインクルージョン(包摂性)に関しても、データを公開していない。グループ会社である博報堂DYアイ・オーは特に障がい者の雇用に力を入れるが、これは法令遵守の側面が強い。「育児休暇から復帰する従業員を対象としたプログラムを強化した」(同スポークスパーソン)ことは一つの進歩だろう。新たな人事では、博報堂ケトルの共同CEOに太田郁子氏が、博報堂生活総合研究所アセアン(HILL ASEAN)所長にデヴィ・アッタミミ氏が就任した。

統合的マーケティングソリューション
メディア及びコンテンツ制作
データ活用を重視したマーケティングとイノベーション

AIG
ヤンセンファーマ
ジェームス
南都銀行
日産自動車
NTTドコモ
サイアム商業銀行
ソニーミュージック
スバル
サントリー
ワイモバイル

(博報堂は主要クライアント10社を公表していない。Campaignは公的情報源をもとにリストを作成した)

「赤い四角」から「黒いドット」へ

  • 昨年7月、博報堂は新たなビジュアルアイデンティティ(VI)を発表。「抜本的刷新」(同スポークスパーソン)は、「コネクテッドワールドで新たな価値を創造する」使命を表す。
  • 白地をバックにした新たなロゴは、これまでの赤い四角いマークに代わり、黒のドットを両端にあしらう。
  • 頭のドットは博報堂の社員一人ひとりが「起点」であること、後ろのドットは社会との「結節点」を表す。
  • 「弊社社員がムーブメントの中心となり、新しい社会やライフスタイル、アイデアを生み出し、他のプレーヤーとともにそれらを具現化していく」(同スポークスマン)
     

(文:Campaign Asia-Pacific編集部 翻訳・編集:水野龍哉)

著者: ” — www.campaignjapan.com

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【労働者意識に関するグローバル調査 ランスタッド・ワークモニター 2019年第4四半期】日本の働き方改革が浸透の兆し?|FNNプライムオンライン

Asahi Watanabe

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プレスリリース配信元:ランスタッド

時間外の労働・業務対応への職場からの期待が2015年から約10ポイント減。目立つ男性回答者の数値改善

総合人材サービス会社ランスタッド・エヌ・ヴィー(本社:オランダ王国ディーメン、CEO:ジャック・ファン・デン・ブルック)は、世界34の国と地域で実施する労働者意識に関するグローバル調査「ランスタッド・ワークモニター」を四半期毎に実施しています。本リリースでは、2019年第4四半期に実施した調査の中から「ワークライフバランス」に関する項目に焦点を当て、2015年実施時の結果と比較して発表します。

2016年に「働き方改革実現会議」が発足し、昨年4月には大企業で残業時間の罰則付き上限規制を含む「働き方改革法」が施行されました。ランスタッドが今回実施した調査では、日本の労働環境が2015年時と比べて改善の兆しが見えることが分かりました。

< 2019年第4四半期  ランスタッド・ワークモニター 特筆事項 >

■ 職場からの時間外労働や時間外の業務対応への期待は、2015年の調査結果からいずれも約10ポイント低下。グローバル平均は横ばい

■ 「時間外の連絡にも即座に対応」、「休暇中でも業務に対応」の数値も前回の調査から低下。見える労働者側の意識変化

■ 日本では、女性より男性労働者の数値が大きく改善。働き方改革の推進は特に男性のワークライフバランス向上に寄与か

< 調査結果 概要 >
■ 
職場からの時間外労働や時間外の業務対応への期待は、2015年の調査結果からいずれも約10ポイント低下。グローバル平均は横ばい
勤務時間外に「働くこと」、「電話、メール、テキストメッセージで連絡が取れること」を職場から期待されているかについて、調査対象の国と地域の労働者の平均値は2015年の調査から大きな変化はありませんでした。一方、日本の労働者の「同意する」の数値は、前回からそれぞれ約10ポイント、と大きく減少しました。

■ 「時間外の連絡にも即座に対応」、「休暇中でも業務に対応」の数値も前回の調査から低下。見える労働者側の意識変化
「勤務時間外の連絡に即座に対応する」、「休暇中も業務に対応する」の値は、調査対象の国と地域の「同意する」の平均値が微増する中、日本の労働者の回答はいずれも減少しました。以上のことから、日本では勤務時間外の対応に関する職場からのプレッシャーが減少したことに加え、労働者側の「対応しなければいけない」という意識も変化し、雇用主と労働者の双方ともにワークライフバランスを改善しようという傾向であることがうかがえます。

■ 日本では、女性より男性労働者の数値が大きく改善。働き方改革の推進は特に男性のワークライフバランス向上に寄与か
日本の労働者の結果を性別で見ると、「勤務時間外に連絡が取れることに対する職場からの期待」では、2015年と比較して女性のほうが減少傾向でしたが、それ以外の項目では男性の結果が10ポイント以上減少しました。

また、「勤務時間外の連絡に即座に対応する」への同意は女性がそれぞれ2ポイント程度の減少にとどまるのに対し、男性は2015年から15.4ポイント、「休暇中も業務に対応する」は同12.0ポイント減少しました。このことから、ここ4年の間に特に日本の男性労働者の働き方に変化があったことが推察できます。

■ランスタッド・リサーチインスティテュート(RRI) 所長  中山 悟朗からのコメント


今回のワークモニター調査は、ここ数年で特に日本の男性労働者の働き方改革が推進されていることが推察できる結果でした。一方で、総務省が実施する「労働力調査」※1では、昨年4月に大企業の残業に罰則付き上限が導入されてからも、月80時間以上残業をしている労働者が約300万人いることが分かっています。複合的な要因が考えられますが、労務管理が厳格になったことでサービス残業が表面化し数値が上がったこと、そして部下が残業削減した分の業務を管理職が補っていることがあるようです。

日本は現在「労働時間の見直しをする」という第一ステージが実を結びつつあるところです。今後さらなる働き方改革の推進には、テクノロジーの導入や、社内外で蔓延する過剰サービスの見直し、業務の遂行方法の再考などを通して、低いと言われる日本の労働生産性※2の改善を進める必要があると考えます。

※1「令和元年労働力調査結果」(総務省統計局)
※2「労働生産性の国際比較 2019」(日本生産性本部)

< ランスタッド・ワークモニターについて >
ランスタッド・ワークモニターは、2003年ランスタッドの本社のあるオランダでスタートし、現在は欧州、アジアパシフィック、アメリカ大陸の世界34の国と地域で行われています。ワークモニターは年4回実施され、労働市場の動向に関するグローバルトレンドを調査しています。本調査はオンライン上で行われ、18-65歳の週24時間以上の勤務をする労働者を対象にしています(自営業を除く)。

2019年の調査(今回)
調査期間:
2019年10月22日~11月6日

調査実施国:
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港特別行政区、ハンガリー、インド、イタリア、日本、ルクセンブルク、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、シンガポール、ルーマニア、スペイン、スウェーデン、スイス、オランダ、トルコ、イギリス、アメリカ
以上34の国と地域

2015年の調査(前回)
調査期間:
2015年4月17日~5月4日

調査実施国:
アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港特別行政区、ハンガリー、インド、イタリア、日本、ルクセンブルク、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、シンガポール、スペイン、スウェーデン、スイス、オランダ、トルコ、イギリス、アメリカ
以上34の国と地域

*2015年はスロバキアを含めた34の国と地域で、今回はスロバキアが対象からはずれ、ルーマニアを入れた34の国と地域で調査を実施しました

< ランスタッド 会社概要 >
ランスタッド株式会社は、1960年オランダで創業された世界最大級の総合人材サービス、ランスタッド・ホールディング・エヌ・ヴィーの日本法人です。人材派遣、人材紹介、アウトソーシング、人事サービスを中心に、全国93拠点(内インハウス拠点数30)で事業を展開しています。

〇ランスタッド株式会社 会社概要
[社名] ランスタッド株式会社
[設立] 1980年8月
[代表] 代表取締役会長兼CEOカイエタン・スローニナ、代表取締役社長兼COO 猿谷哲
[所在地] 東京都千代田区紀尾井町4-1ニューオータニガーデンコート21F
[拠点数] 93拠点 (内インハウス拠点数33)
[資本金] 1億円
[事業内容]人材派遣サービス/紹介予定派遣サービス/人材紹介サービス/就職支援サービス/アウトソーシング
[URL] https://www.randstad.co.jp/

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著者: ” — sp.fnn.jp

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日本の働き方

どうして日本はこんなに働き方改革をしないといけないの? 日本企業に迫られる『働かない技術』とは? | GetNavi web ゲットナビ

Asahi Watanabe

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『働かない技術』と聞いて、どんな働き方を想像するでしょうか?

 

気を緩める方法とか、休み方とか、働かずしていかにお金を儲けるかとか、なんとなく楽する方法を考えちゃいますよね。私自身も『働かない技術』(新井健一・著/日本経済新聞出版社・刊)を読む前には、よーし明日から働かずにお金を儲ける方法を探るぞ! なんて思っていたのですが、読んでみて驚き。

 

日本人は「働かない」ことが苦手な人種だということが見えてきたのです。AIが普及し、外国人労働者が増え、ますます「生産性」を問われるこれからの時代を生き抜くために、今、日本人に求められているのはいかに「働かないか」。日本の働き方の歴史を紐解きながら、日本人にあった働かない技術をお伝えしていきます!

 

「狩猟型人材」と「農耕型人材」とは?

「日本人は働き者だ」というのは、海外の人からみてもよく言われていることです。その背景には何があるかというと、日本人にとっての労働は「神事」と結びついていて、丁寧に働くことや苦労することが美徳という考えが根付いてしまっているんだとか。対して欧米人は、特にキリスト教徒にとって労働は「罰」と捉えられていることが多いため、いかに効率よく働くか? という文化が根付いているそうです。

 

経営コンサルタントとして数多くの講演をされている著者の新井さん曰く、日本人は放っておくと「農耕型」の働き方になってしまうんだとか。農耕型と対にある「狩猟型」の働き方は、本人の体力や知性に左右されるので年齢等は関係ないのですが、「農耕型」は経験値に左右されるので年齢が高い人ほど評価される傾向にあるそうです。

 

もちろん「狩猟型」であっても、集団で狩りを行うが、その集団を率いるリーダーやメンバー個々の力量により、獲物を十分確保できるかできないかには大きな差が出る。

一方「農耕型」も集団で農耕を行うが、集団が闘いを挑むのは季節や天候であるため、個人の力量が全体の収穫にもたらす影響力は、相対的に小さくならざるを得ない。

また「狩猟型」の労働は、狩りをしている時間に限定されるのに対して、「農耕型」の労働は、田畑の全般管理であるため時間は限定しづらい。

(『働かない技術』より引用)

 

こういう働き方が日本では根付いてしまっているから、自分だけが「よし! 明日から狩猟型に!」と思っても、長時間残業している人が「えらいぞ!」と言われていたり、経験値だけ高くて新しいことに取り組まない上層部のためにお出迎えしたり、「困ったな」から進展しない会議をいつまでも続けていて感情を共有することを大切にされている組織だったら、いつまでたっても変わらないですからね。

 

丁寧に仕事をすることももちろん大切ですが、その仕事の真の目的は何か理解しながら、いかに働かずに働くかを考えていく必要がありますね。う〜ん、難しい!(笑)

 

日本企業の大きな問題はスペシャリストが育ちにくい環境と言うけれど…

本書では、とある企業の課長さん2名が「働き方改革」の間でどのように管理していくかをSCENE1〜12までのストーリーとして掲載されています。その中で、人事部の課長として働く矢島さんが、大学の同級生で外資系のコンサルティングファームで働く荒井さんと再会し、どうして日本の会社では「働き方改革」が進まないのかを語るシーンがあったのでちょっと長いですがご紹介します。

 

「働き方改革が進まない制度的理由、矢島わかってる?」

「すまない、正直勉強不足だ」

「勉強不足なのはしょうがないのさ。矢島、課長になる前までは営業にいたんだろ?」

「そうだけど」

「それがメンバーシップ型の働き方の弊害だ。スペシャリストが育たない。いや、ちがうな。ジョブ型の働き方で言えば、スペシャリストはそのポストを得た時からスペシャリストでなければいけないんだよ」

「働き方の違いは勉強した。でもなんで日本企業はわざわざそんな働き方をしてきたんだ?」

「それは人員の補完が簡単だからだよ。会社側が人事権を握っていて、かつ人材育成の負担を職場に負わせれば、空いたポストにすぐに人材を配置できる。ジョブ型だと職種やポストに人材が固定しているから、外から人材を引っ張ってこなければならない。だからさ」

(『働かない技術』より引用)

 

欧米のようにジョブ型の働き方をするのであれば、営業部にいた矢島さんは、そのまま営業課長になるのでしょうが、日本企業の制度の場合、会社が人事権を握っているため営業部から人事部への異動があたりまえにされています。これがメンバーシップ型の弊害だというのです。

 

最近の中途採用の場合は、ジョブ型がほとんどになってきましたが、新卒採用の場合はなかなかそうはいきません。教育して営業のプロに育てても会社判断で別の事業部に飛ばされてしまう…。確かにこれでは働き方改革は進みませんよね。慣れたころにまた新しいことを覚えて、そのためうまく仕事が回らず残業が続く。でも規則だからと強制帰宅させられてしまって残りは家で作業。会社全体でも効率が下がっていることに気がつかぬまま「仕方ない」で仕事を回しているとは、辛すぎます!!

 

 

じゃあ改革だ! と思っても業務改善には課題がたくさん…どこから始めたらいいの?

よし、できることから「業務改善」だ! と思ったそこのあなた、業務改善のフレームワークに『ECRS』というのがあるそうです。

 

Eliminate(排除):既存業務の何かを取り除くことはできないか?

Combine(統合と分離):類似業務を一つにまとめるか、異なる業務を分けられないか?

Rearrange(入れ替えと代替):業務の順序・やり方を変更することはできないか?

Simplify(簡素化):業務を単純にすることはできないか?

(『働かない技術』より引用)

 

言われてみれば当たり前のことかもしれませんが、日本人は農耕型の働き方をしてしまいがちということを忘れずに、定期的に『ECRS』で業務フローを見直せるように慣れば、日本人ならではの働き方を見出すことができると思います。

 

全て欧米型にして、働くな! ということではなく、日本人には、日本企業の癖としてこういうことがあるんだということを知った上で、働き方を変えていくことができれば、これから起きるであろうテクノロジーや環境の変化にも順応に対応ができるようになるのではないでしょうか? ヒントを探しているあなたに『働かない技術』よ、届けー!!

 

 

【書籍紹介】

働かない技術

著者:新井健一
発行:日本経済新聞出版

生産性の低い会議に、自社社長の“ご接待”、「売上のため」に部下と残業…こんなことをしている人材はもう生き残れない?ビジネス環境が安定・安泰から遠ざかるVUCAの時代、いまこそ「働かない」ためのスキルを必死で磨かなくてはならない。残業が蔓延し生産性を上げられない職場のボトルネックを人事管理の歴史からひもとき、ビジネスパーソンが身につけるべき真の「働く技術」を考える。

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人生は「ニヤニヤ」くらいがちょうどいい。ハライチ・岩井さんの初エッセイ『僕の人生には事件が起きない』が素敵すぎる!



著者: ” — getnavi.jp

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コロナ後にとるべき経済戦略とは。想定外の事態に強い「遊び」「冗長性」のある収益モデルに投資せよ |

Asahi Watanabe

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オリンピック お台場

東京オリンピック・パラリンピックは2021年7月に延期。新型コロナウイルスの感染拡大はまだ世界中で続いているが、人々の心は「アフターコロナ」に先走る。しかし、そこにあるのは新たな「不確実性」だ。

REUTERS/Issei Kato

筆者が専攻する「金融技術論」では、一般にリスクと言われているものについて、そもそも何がリスクかを定義し、そのうち数字で把握できるものを狭義の「リスク(risk)」、そうでないものを「不確実性(uncertainty)」と呼んで区別する。

例えば、財務諸表を開示せず社長が「大丈夫!」と言っているだけの会社と、大赤字で先行きが見通せない上場企業は、どちらも「アブナイ会社」だが、前者のアブナさは「不確実性」、後者は少なくとも財務状況が(粉飾がなければ)詳細に開示されているので「リスク」と考えるわけだ。

リスクは数字で把握できるため、金融を例にとると、リスクに見合った金額のデリバティブや保険といった金融技術(商品)を使って備えることができる。

これに対して、不確実なものはそもそも何がリスクなのか分からないし、もし分かっても数字に落とし込めないから対応が難しい。そのため、考えても仕方ないから何もしないか、きわめて保守的に備えるかのどちらかになりやすい。東日本大震災の前後における、原発の巨大津波への対応を思い出してみるとよくわかる。

世界の「物理的な」分断を目前にして

バングラデシュ 工場

日本企業は安い労賃を求めて生産拠点の国際展開を進め、生産性と効率性をぎりぎりまで最大化する戦略をとってきたが、「アフターコロナ」の世界ではそれは通用しなくなるかもしれない。

REUTERS/Mohammad Ponir Hossain

さて、世界はいま新しい「不確実性」に直面している。

一つは言うまでもなく新型コロナウイルスの流行がいつ終息するのかということだ。しかし、筆者がより懸念するもう一つの不確実性は「アフターコロナ」にある。

これまで我々は、グローバル化、すなわち「世界は誰でもいつでもどこにでも移動できて、自由に経済活動ができる」状態が相応に達成され、また今後もさらにその方向に世界が進んでいくことを、経済活動の当然の前提としてきた。

だからこそ、多くの日本企業は収益のトップラインが伸び悩むなかで、安い労賃を求めて生産拠点の国際展開を進め、生産性と効率性をぎりぎりまで最大化することで、売上高が伸びなくても利益を増やし、株主の要求に応えてきた。

ところが、コロナショックによって、この前提はいとも簡単に崩れることが分かった。

確かに、新型コロナウイルスの流行以前にも、ポピュリズムの台頭によってグローバル化のネジが為政者の手で逆に巻かれ、世界の国々が「政治的に」分断されるリスクが意識されてはいた。

しかし、いかにトランプ大統領でも、移民だけでなくあらゆる外国人の入国を拒むことまではしなかった。「アメリカ・ファースト」という理想は、アメリカ以外の国と一緒に実現することができないだけで、あくまでグローバル化が前提だった。オイシイ部分は自国に、という発想にすぎない。

ところが、新型コロナウイルスはいとも簡単に世界を「物理的に」分断してしまった。

マッキンゼー論文に学ぶこと

アフターコロナの世界では、あらためて「想定外」に備える国家戦略、企業戦略が必要となる。

コンサル世界大手マッキンゼー・アンド・カンパニーが1997年にハーバード・ビジネス・レビュー誌で発表した「不確実性のもとでの経営戦略(Strategy under Uncertainty)」という論文では、広義の不確実性を、(1)十分に明確な未来(2)選択肢の中のどれかになる未来(3)一定の幅の中のどこかに落ちる未来(4)真の不確実性、という4段階に分けている。

このうち(2)(3)においては、経営者は考えられる「選択肢」や「選択の幅」の中から競合相手の動きを読みつつ、最良と思われる選択をすることになる。

しかし、なまじ選択肢が見えるだけに、競争相手の動きを考慮せざるを得ず、結果的にプレーヤーが総すくみになって「勝てない」隘路(あいろ)に陥りやすい。「囚人のジレンマ」と呼ばれる状況がその典型だ。

また、魅力的ではあるもののリスクの大きい選択肢があって、それをめぐって大企業とベンチャーとが競合する場合、大企業は往々にしてベンチャーを先に走らせておいて、勝敗が見えてきたところで強力な販売網や資金力を使って勝ち馬に乗る「二番手戦略」をとりがちだ。

とくに日本ではそういう傾向が強く、あえてリスクを取っても先行者利益が約束されないため、往々にして「誰も動かない」隘路に陥る。

これに対して(4)では、自分も含めたすべてのプレーヤーにとって、とるべき戦略がまったく見えない。だから、競争相手の動きを読むのではなく、競争のルールが変わる次の時代に向けて、新たな方向性を白いカンバスの上に提示する戦略をとるしかない。

そして、新たな方向性の提示に成功したプレーヤーは、「逆説的(paradoxically)」に低いリスクで高いリターンを享受できる可能性が高い。

一方、そうした不確実な状況のもとで「二番手戦略」をとることは、座して死を待つことを意味するから、誰もが何らかの新たな戦略をもって臨む。その場合、どのプレーヤーにも平等に勝つチャンスが与えられる、とマッキンゼー論文は指摘する。

「冗長性」への投資こそ次のコア戦略

株価 日経平均

万が一のときに大きく収益が下振れするビジネスモデルは脆く、今後は株価を押し下げる要因にもなりかねない。

REUTERS/Edgard Garrido

では、次の時代の戦略とはどのようなものか。

たいへん難しい問題だが、筆者は「冗長性(redundancy)への投資」がキーワードの一つになるような気がしている。

グローバル化を所与の条件としないと世界経済が回らないという前提自体は、今後も不変の事実だ。だが、その前提がときに思いもよらない理由で寸断されることは、今回の新型コロナウイルスのまん延という事態を経て、「想定内」とせねばならなくなった。

そうなると、これまでのようにグローバル化を前提に世界規模で高い効率性を求めるビジネスモデルには「脆さ」が目立つようになる。

万が一のときに大きく収益が下振れする構造は、企業収益のボラティリティ(変動性)=リスクを高めるから、仮に目先の収益率が高くても、株価が押し下げられる。

だから、コスト的には多少無駄があっても、万が一の場合に「遊び」のある「柔構造」の収益モデルが市場に好まれる可能性が高い

例えば、多少効率は落ちても、家でできるホワイトカラーの仕事は、内外を問わず在宅勤務を前提にして本格的に再構築する。

一方、工場生産については、海外の低労賃は引き続き享受しつつ、国内にもあえて二重投資して、平時は一定人数を雇用して低稼働率で操業しておく。万が一の場合に備えて、ロボット化などを通じて同じ人数でも数倍の生産量を確保できるようにする。

国もそうした「冗長性確保のための働き方改革」を支援し、また国内(特に地方)に生まれる「冗長性への投資」を、低金利での融資や補助金、割増償却といった方法で積極的に支援し、地方に「冗長性確保のための雇用」を生み出す。

上野 アメ横

外出自粛要請を受け、都内は閑散。ウイルス流行が終息しても、一件落着で景気回復というわけにはいかないだろう。

REUTERS/Issei Kato

いまは企業の資金繰りを支援するだけで目一杯の状況だが、新型コロナが終息したら一件落着というわけにはいかない。

普通に考えれば、アフターコロナの投資家たちは慎重になるだろうし、そのことが経済をさらに下押しする懸念がある。そうかといって、単純なバラマキだけでは市場の反応が鈍いことはすでに経験済みだ。

そこで、グローバル化は推進しつつも、想定外に備えるための冗長性への投資や、効率性を犠牲にした働き方の推進を政府としてフォローする。そのあたりに、「アフターコロナ」の経済政策や企業戦略の方向性と、「特需」を生み出す視点がありそうに思える。


大垣尚司(おおがき・ひさし):京都市生まれ。1982年東京大学法学部卒業、同年日本興業銀行に入行。1985年米コロンビア大学法学修士。アクサ生命専務執行役員、日本住宅ローン社長、立命館大学教授を経て、青山学院大学教授・金融技術研究所長。博士(法学)。一般社団法人移住・住みかえ支援機構代表理事、一般社団法人日本モーゲージバンカー協議会会長。



著者: ” — www.businessinsider.jp

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日本の働き方

働き方改革のネクストテーマは「人への投資」|at Will Work主催「働き方を考えるカンファレンス2020」レポート – 経営企画・マーケティング

Asahi Watanabe

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2020年2月20日、at Will Work主催「働き方を考えるカンファレンス2020」が開催された。4回目となる今年のテーマは、「働くと経営課題 – 企業の経営戦略・実践のリアルから学ぶ -」。当日は、新型肺炎感染拡大の状況を鑑み、開催2日前に急きょライブ配信に切り替えられた。本稿では、働き方改革を経営課題として取り組むにあたり何にフォーカスするべきかをレポートする。


働き方改革の「継続と評価」は経営課題に

「働き方を考えるカンファレンス」は、2017年から毎年2月に開催されている。4年前は「働き方改革」という言葉すら、そこまで広まっていなかった。しかし会場となった虎ノ門ヒルズは終日に渡ってほぼ満席で、「新しいワークスタイル」への注目の高まりが伺えた。

カンファレンス冒頭、at Will Work代表理事 Plug and Play Japan執行役員CMOの藤本あゆみ氏が挨拶し、各回のテーマを振り返り整理した。「働き方改革」を巡る課題観点の変遷を押さえ、現在地を知るうえで参考になるので紹介したい。


at Will Work代表理事 藤本あゆみ氏

2017年:「働く、生きる、そして」

当時、「ワークスタイルの変化」を話し合う機会が生まれ始めていた。人と企業の理想的な働き方を考え、実行することをテーマとして、働き方のパラダイムシフトにおける最新情報の提供を目的とした。当時まだ目新しかったグラフィックレコーディングが、全セッションで実施され話題になった。

2018年:「働くを定義∞する」

前年、未来の働き方を考えたことで、「働くとは何か?」という疑問が生まれたという。「働くの定義は、無限にある」という仮説のもと、マネジメント、エンゲージメント、人×テクノロジーなど、8つのテーマで議論。当時、社内副業で話題となっていた、丸紅の代表取締役社長 國分文也氏も登壇した。

2019年:「働くをひも解く」

働き方改革実施企業が7割を超え、リモートワークをはじめ新しい働き方がどんどん出てくるなか、「人生100年時代」もよく聞かれた年。前後100年の両方を考察し、「新しいことを追い求めるだけではなく、続けていくこともあるのではないか」と問いかけた。キーセッションには500年続く老舗虎屋の代表取締役社長 黒川光博氏も登壇した。

2020年:「働くと経営課題」

5年限定で活動するat Will Work。5回開催予定のカンファレンスは終盤を迎えた。藤本氏は、「この4年間で、働き方改革に取り組む企業はものすごく増えたが、それをいかに継続し評価していくのか。それは経営課題につながっていく」と、今年のテーマを紹介した。

タニタ「社員の個人事業主化」は、雇用のパラダイムシフト

今年のオープニングセッションに登壇したのは、タニタ代表取締役社長 谷田千里氏、経済産業省産業人材政策室室長 能村幸輝氏。モデレーターはat Will Work代表理事 松林大輔氏が務めた。テーマは、タニタが実践している「社員の個人事業主化」の取り組みだ。


オープニングセッション冒頭では、ライブ配信で聴衆の反応をダイレクトに感じられないことに、一同「緊張する」と話した

タニタは2017年から社員の個人事業主化の取り組み「日本活性化プロジェクト」を始めた。2018年の確定申告の実績も載せ、2019年6月には「タニタの働き方革命」を出版し、その取り組みを紹介した。

これは、希望する社員が個人事業主となり、タニタとの契約形態を雇用契約から業務委託契約に変更する仕組みだ。導入の背景を、谷田社長は「業績が好調なときだけではなく、業績不調で危機的状況に陥っても、優秀なスタッフに残ってもらい、一緒に立ち向かってもらうため」と説明した。


タニタ代表取締役社長 谷田千里氏

松林氏は、「囲い込みから惹きつけていく、雇用のパラダイムシフト」と指摘。谷田社長はタニタ食堂をはじめ、社外とのコラボレーションプロジェクトのほうが成功率が高かったことをヒントに、「囲うのは損」と明かした。

希望者には、事前に報酬額の見積りや他の条件も提示して、自由意志で決断してもらったという。現在、タニタ本社従業員の1割にあたる24名が社員から個人事業主化して働いており、「3年契約、毎年更新」という基本的な枠組みの下で、双方がリスクヘッジできる体制を構築しているという。


経済産業省産業人材政策室室長 能村幸輝氏

能村氏は「社員が会社で能力を十分に発揮できず、新しい価値創造につながらなければ、日本社会全体のロス」だと話し、多様な選択をできる企業や社会は必要だと賛同した。

さらに、「会社が選ぶから会社が選ばれる」ように変わりつつあると言及。デジタル化やスキルギャップなど、「ヒト」に関わるところが経営のメインアジェンダになっている現状を指摘した。

「レガシーをいかに乗り越えて、ヒト中心の会社にしていくかがポイント。取り組みようによって今後5年、10年で相当大きな差が生まれると見ている」(能村氏)

「心の健康」を重視


オープニングセッションの様子

個人事業主化には、「働き方の主体性を引き出すことで、心の健康を守りたい」という想いもあった。谷田社長は、「自分の夢や希望を実現するために主体的にやっている仕事であれば、多少無理をした働き方でも、倒れないのではないか」と仮説を示し、メンタリティを変えていくきっかけを作りたかったと狙いを語った。

「いまの若手の方は、AIと競争していく時代。長時間労働是正、生産性向上は必要だし賛成だが、それだけで本当に技術の伝承や、個人の能力の成長ができるのだろうか。能力をどう開発していくか、という話が抜けて落ちているのではないか」(谷田氏)

谷田氏は、主体性を引き出す重要性を説くとともに、働き方改革では「能力開発」の観点でもっと議論するべき、と危機感を示した。能村氏もこの問題提起に賛同を示し、「創造性やデザイン性をビジネスとつなげていけるような学び直し」などを例に挙げて、継続的に学んでいく仕組みを検討中であることを明かした。

生産性向上に「中長期」の視点も取り入れる

セッション「生産性向上と労働時間の実際」では、東急不動産 執行役員 亀島成幸氏、乃村工藝社 常務取締役 中川雅寛氏が登壇した。モデレーターは、at Will Work 理事 OMOYA 代表取締役社長の猪熊真理子氏。生産性向上と労働時間管理に、経営としていかに取り組むべきか議論を深めた。


映像配信・録画のスタッフが後方にずらりと並び、グラフィックレコーディングチームが前方で聴講した

「生産性をどうはかるか」について頭をかかえる企業は多い。猪熊氏は、冒頭こう切り出して問題を提起した。

「分母に労働時間、分子に売上や件数など定量的な数値を置いて、生産性は測られがちです。しかし、クリエイティブな仕事やアイディア、閃き、イノベーションなどは、定量的なものさしでは計測できません。実際にこうした声を聞く機会が増えてきました」(猪熊氏)

これに対して亀島氏は「労働時間を短くして成果をあげるだけだと一面的」だと答え、「仕事の質」がとても大事だという見解を示した。

「東急不動産は『価値を創造し続ける』を掲げています。新しい価値を創造するためには、みんなが絶えず閃いている状態が必要。そのためには、社員が自発的かつ創造的に働ける環境を作ることが会社として一番大事です」(亀島氏)

亀島氏はこう語り、テレワークや時差出勤、中抜けOK、フリーアドレスや仮眠室の導入、人が集まって議論し触発し合えるオフィスレイアウト、全社員の居場所を確認できるアプリ開発など、さまざまな制度や環境を整えているが、すべての起点は「社員の内発的なモチベーションを触発する」ことだと明かした。


東急不動産 執行役員 亀島成幸氏

中川氏も、「先人たちから受け継いできたDNAをなくして生産性は語れない」と語った。困っているお客さまがいたら、お客さまの期待以上のことをやる。人を喜ばせ、あっと言わせるのが好きだという、サービス精神。乃村工藝社では、100年以上前の創業当時から、こうしたことを大事にしてきたという。

「長期にサステナブルで、人や社会の役に立つものであれば、中長期的にみて生産性向上に役立ちます」(中川氏)

中川氏は、「さじ加減は大事」と慎重な姿勢を見せつつも、生産性を測る際の「分子」となる成果には、定量的に測ることのできない、さまざまなものがあると言及した。


乃村工藝社 常務取締役 中川雅寛氏

次に、話題は「労働時間をどうマネジメントするか」に転換した。自発的に動く人は、往々にして「仕事好き」だ。残業の規制は、業務を通じた成長機会の損失、モチベーションの阻害など、ネガティブな面も少なくない。

これに対して亀島氏は、心身の健康を守るためには労働時間管理は不可欠だとしつつ、「チャレンジ」をキーワードとした目標設定や、1on1でこまめに振返りを行う背景をこう話した。

「社員は、自分が自発的に決めて取り組んでいることは、どんなに苦しい仕事でもエンジョイしてくれます。会社が一番やらなければいけないことは、そうしてもらえるための環境・時間作りや、自らアクションを起こしてもらう『さりげない、いざない』です。質の高い業務をしてもらうことが、生産性向上につながります」(亀島氏)

中川氏も「多様で自由な働き方が広がるいっぽうで、『働く人を孤独にしない』配慮も重要」として、健康健全な経営を目指していると話した。そして、労働時間短縮の一辺倒では「中長期的な視点で必要となる人材」を育成できないとの懸念も示した。

「未来を開拓していく人、物事の本質を見抜ける人を育成したい。そのためには、寄り道することも大事です。ショートカットでいくと風景は見えませんが、ゆっくり歩くといろいろなものが見えます。非効率的かもしれませんが、先を読める人間が出る可能性が高いのではないかと考えています」(中川氏)

猪熊氏は、「心身の健康を担保できるよう、限られた時間の中で仕事の質を高めるためには、ガチガチに成果を定るのではなく、その周辺にあるいろいろな成果物に目を向けることで、エンゲージメントやモチベーションを高め、情熱を持ってもらう必要があります。それがひいては、事業成長、人の成長、組織文化の醸成へとつながっていくのではないでしょうか」と話した。

「成長機会の改革」が求められている

さまざまなセッションで「心身の健康」と「能力開発」、2つのキーワードが浮き上がったことは、大変印象的で、2020年の働き方改革のトレンドキーワードになるのではと感じられた。

データから導く「成功する」働き方改革というセッションでは、日経「スマートワーク経営」調査に携わる慶應義塾大学商学部教授 山本勲氏と、「働き方改革実態調査」を手がけるデロイト トーマツの田中公康氏が登壇し、中長期的に企業や日本社会が成長するためには、どういう取り組みが必要かについて、数値を用いて議論。モデレーターは、at Will Work 理事の日比谷尚武氏が務めた。

「現場と経営で認識のギャップが小さい方が業績がよい」「労働時間短縮に加えて、テクノロジーの活用やイノベーションの推進を行うことで、ROAが上向く相乗効果がある」など、調査から紐解かれた成長企業の傾向が共有された。


セッションの様子:データから導く「成功する」働き方改革

いっぽうで、「成長機会の改革」が急務だと警鐘が鳴らされた。企業の教育研修費は、すでに諸外国と比べて見劣りするほど減っており、かつて日本企業の強みだった、従業員の継続的な成長は失われつつある。また、個人的に自己研鑽する人も、若手や役職者など一定の属性に偏っているという。

中長期的に企業が成長するためには、人の成長が欠かせない。研修そのものの時短や、能力開発へのインセンティブなど、従来とは異なる教育研修の形が求められてくるようだ。

2020年は中小企業における残業時間上限規制、大企業における同一労働同一賃金が導入され、働き方改革におけるコンプライアンス対応はまだまだ続く。しかし企業が存続し成長するためには、心身の健康管理、内発的モチベーションの誘発、能力開発や成長機会の提供など、「人への投資」が肝になるのではないだろうか。



著者: ” — boxil.jp

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日本の働き方

自分の市場価値を知れば、「主体性」は自ずと生まれる──村上臣 x moto | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

Asahi Watanabe

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日本人を取り巻く労働環境は日々変化し続けている。特に顕著なのが、会社と個人(社員)との関係性だろう。社員を「従業員」と呼称するように、かつてはトップダウン型で言語化されてはいないものの主従関係、上下関係のようなものが存在した。ところが近年はボトムアップ型にシフト。社と個人の関係性もフラットになってきているといえるだろう。

そういう状況下で自らキャリアを描いていくうえでカギとなるのが個人の「主体性」だ。一体、「主体性」とは何なのか。どうすれば高められるのか。

Forbes JAPAN編集部では、“キャリアのご意見番”として注目を集めているmoto氏と共に「キャリアに正解のない」令和時代を生きるビジネスパーソンに向けた連載企画を実施している。連載2回目の対談相手は、リンクトイン日本代表の村上臣。

両氏が語った、キャリアにおける主体性とは──。

日本人は将来に悲観的で自信が持てていない?

村上臣(以下、村上):リンクトインは世界22ヵ国を対象とした「仕事で実現したい機会に対する意識調査(Opportunity Index 2020)」を2020年2月に発表しました。この調査では、日本だけ将来に悲観的で自信を持てていないという結果が出ています。

かつての日本は悲観的で自信がない人が多い国ではなかったと思います。高度経済成長期ではマクロ経済がどんどん伸びているから、必ず昇給しました。「新卒一括採用で定年まで働くことをコミットしたら全部面倒を見る」という終身雇用制度が生まれたのもこの時期です。地方や海外に転勤を命じられて、帰ってきたら昇進している……。そんななこともありました。

ただ、時代とともに会社が「終身雇用はもう無理!」と言い始めて、制度だけが残っているアンフェアな状況が“今”なんです。日本の経済は昔ほどの伸びは期待できないけれど、GDP(国内総生産)は引き続きそれなりにあり、内需が中途半端に豊かで外を見ないため、海外との差は開くばかり。特に若者は感づいているけど、何をどうしたらいいのかわからない。だから悲観的だし、自信が持てないわけです。

moto:日本人が悲観的である、というのはとても共感できますね。いまだエスカレーター式な会社も多くありますが、終身雇用は崩壊しているし、日本経済の先行きも不透明。年金2000万円問題など不安になる要素も山積みです。かといって、個人が自分の働き方を変えていくための解は出ていない。個人的には今後ますます「転職」という選択肢が当たり前になっていくと思います。

村上:手前味噌になってしまいますが、こういう状況に風穴を開けるのがリンクトインのようなサービスだと思っています。リンクトインを使うことで自分自身の市場価値を知るきっかけにもなるし、会社、さらには日本の外と緩くつながることでキャリアを考えることもできる。さらにはロールモデルを見つけることもできると思うので、ぼくはリンクトインが今後のキャリアを考える上でのヒントになればいいと思っています。



著者: ” — forbesjapan.com

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